先日、
湘南国際マラソンが「
著しく虚偽のタイムを申告した者は失格」にするという規定を明文化した話題をお伝えしました。この虚偽申告に加え、指定されたスタートブロックを守らない選手もまた少なくありません。運営側はマナー違反の選手を監視するスタッフを配置したり、物理的にフェンスで囲うなどの対処を強いられています。

選手のマナーに起因する問題に対して運営側が多かれ少なかれお金をかけなければならないことは、マナーを守る大半の選手に余分な出費を強いているのと同じこと。
まったくもって不愉快な「スタートブロック無視ランナー」問題ですが、これを解決するヒントが先日参加した「
黒部名水ロードレース」にありました。
「黒部名水」もエントリー時にはタイムを申告しますが、スタート時のブロック指定はありません。
「陸連登録者」のみ一番前で、あとは個人の判断に委ねられています。「混乱するのでは?」「真剣に走るつもりのない選手が前に並んでしまって危険では?」などと心配になりましたが、そのようなことはまったくありませんでした。
厳密には、プラカードによって5つに分けられたブロックのうち、選手個人の判断でいずれか希望のブロックに並ぶことができます。

まず一番前のプラカードが「
上位入賞を目指す人」。

これ、相当な自信がないと並べません。案の定、このブロック周辺には「いかにも」なランナーしか集まっていませんでした。いつもは大胆で
厚顔無恥なマナー違反ランナーも、恐れをなして近づけなかったのでしょう。
次のプラカードは「
自己ベストを目指す人」。つまり「真剣に走りたい人」が優先的に並べるということです。レベルに個人差はあるものの、周囲が真剣に走りたい人ばかりだと仮装ランナーなどが視界に入らず集中できそう。

3番目が「
完走目的の人」、最後が「
楽しんで走る人」と続きます。

以上のように、「A」とか「B」とか変に指定せず、個人の判断に委ねるのもアリかなと思いました。事前にスタートブロックを指定されるとズルしてまで前に行きたくなる。逆に、自由にスタート位置が選べる場合は実力に見合った位置に落ち着く・・・うまくできています。
もっとも黒部名水の場合、ハーフの出場者は2,500人(エントリー)程度とマンモス大会に比べて少ないため、こうした自由意志によるブロック分けが可能だといえます。1万人規模以上の大型大会では、やはりある程度の厳しい管理が必要なのかもしれません。
いずれにしても、選手がマナーを守りさえすれば、余計な予算や人員をかける必要はないわけです。