日本陸上競技選手権観戦レポvol.1<初日>篇。

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名古屋の地で65年ぶりに開催された「日本陸上競技選手権大会」。3日間にわたり繰り広げられたアスリートたちの祭典は、まさに最高峰のパフォーマンスを間近で見られる貴重な舞台。歴史に残る“その一瞬”を見逃すまいと、期間計61,800人が観戦に訪れました。 

初日は終始雨が降るコンディション。選手はもちろん、観戦するほうもひと苦労。それでも最終的に14,500人もの観客がつめかけました。平日かつ雨天ということを考えると、かなりの来場者を集めたのではないでしょうか。

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観客の注目は、初日のトラック競技唯一の決勝種目でもある男女10000m決勝。とくに女子は地元愛知の星・鈴木亜由子選手(日本郵政グループ)が五輪切符をかけて走るとあって、選手たちがトラックに登場するとスタジアムに歓声が響き渡りました。

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レースは終始、高橋昌彦監督率いる日本郵政グループの鈴木亜由子選手(豊橋市出身)と関根花観選手(豊川高校出身)が引っ張る展開に。

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周回を重ねるにつれ集団から1人、2人と脱落していき、気づけば完全に鈴木と関根のJP娘ふたり旅。

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先頭を交代しながら最終周回へ。残り300mで鈴木がスパート。そのままホームストレートをまるで花道を駆けるように走りぬけ、リオ行きを確定する堂々のフィニッシュ(31分18秒73)。

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続く関根も自己ベストで2位(31分22秒92)に入り、結果的にリオ五輪切符を手にしました。

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お互いの健闘をたたえ合う2人。チームメイトでありながら最大のライバルとしてさらなる成長が楽しみな鈴木選手と関根選手です。

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今回、創部3年目で五輪代表を2人も輩出した日本郵政グループ女子陸上競技部。鈴木選手と関根選手以外にも有望選手が控えているそうで、高橋監督は「チームとして秋からの駅伝シーズンは大暴れしたい」とおっしゃっていました。 さて、日本選手権に戻ります。女子に続いて行われたのが男子10000m。

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早い段階で大迫傑Nike ORPJT)、村山紘太(旭化成)、設楽悠太(Honda) の3人が抜け出し、順位を入れ替えながら互いに譲らない三つ巴の展開に。

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残り500mでスパートをかけたのが大迫傑選手。スタンドがどよめくほどのギアチェンジで一気に後続を突き放し、そのままの勢いでフィニッシュ。クールな大迫選手らしからぬ(?)派手なガッツポーズで喜びを爆発させました。

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初日は他にも100m(男女)、400m(男女)、400H(男子)、800m(男子)、1500m(男女)の予選・準決勝、そして走高跳(女子)、棒高跳(男子)、走幅跳(女子)、ハンマー投げ(男女)の各決勝が行われました。

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このうち、前人未到の日本選手権20連覇を成し遂げた五輪金メダリスト、室伏広治選手に視線が集中。結果は上位8人による4投目以降に進めませんでした。しかその表情に落胆の色はなく、笑顔でスタンドに手を振る姿が印象的でした(その後、現役引退を表明)。

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