<転載>【名古屋ウィメンズマラソン】視覚障害者に男性伴走者の許可を求めるネット署名。(※追記あり)
ランニングブームのずっとずっと以前から「ランニング」という文化を支え続けてきたランナーたちの全国組織「ランニング・フォーラム(frun)」。そのメンバーの方からメッセージが届きました。 ※文末に追記あり(17:40 )。
以下、原文のまま転載。文中の「私」とは、frun運営スタッフの方のことです。
来年の3月11日に、「名古屋ウィメンズマラソン」という女性だけのフルマラソンが開催されます。
私は、京都マラソン(ボランティアとして参加予定)に行くので、こちらには出ませんが、私のラン仲間もこの大会に多数参加されるようです。
しかし、ブラインド(視覚障害)の仲間の人達の参加に、問題が起こっています。
ブラインドランナーは、伴走者がいなければ走ることができませんが、女性だけのマラソンということで、伴走者も男性ではダメなのだそうです。
伴走者は、選手より当然持ちタイム的に速くなければいけません。ブラインドランナーの選手でも、当然3時間台の持ちタイムの方もおられるわけで、そうなると伴走者は3時間台前半、もしくはサブ3の力量を持つ必要がでてくるわけです。
女性ランナーでそのタイムで走れて、なおかつ伴走経験もあるという人はそんなにいません。しかもそれくらいのタイムで走る人は、自分も選手で走りたい、エリートの部に出たいと思う人も多いわけです。
そうなると、ブラインドランナーの選手は、伴走者を見つけることが非常に困難になります。伴走者に男性が可能ならば、すぐに解決出来る問題です。 そこで、ラン仲間の原さんが、緊急にネット署名を呼びかけられました。
男性伴走者の許可を求める署名です。ご賛同いただける方は、下記のアドレスまで、氏名(本名)、住所、電話番号 について、お寄せいただけますでしょうか。
これで寄せられた個人情報は、当然大会本部宛の署名のみに使い、他に流用されることはありません。
署名先はこちら。 shomei2012@gmail.com
請願内容は次の通りです。今月27日(土)21時までによろしくお願いします。
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初めまして。 私は市民ランナーで、視覚障害者の伴走をする原由紀子と申します。突然のお手紙をお許しください。
さて、このたび名古屋ウィメンズマラソンでの視覚障害者の伴走のことでお願いがあります。賛同してくださる方々の署名をお送りするとともに心からお願申し上げます。
それは、 「伴走者に限り男性を許可していただきたい」ということです。
ご存じのように、ブラインドランナーの伴走者はブラインドランナーを超える走力が必要です。たとえば4時間位で走るランナーには3時間半の伴走者など。女子ランナーの場合、男子の伴走を認めれば条件に見合う伴走者を見つけることは比較的容易です。
また、今回の大会は大変魅力的です。第一回大会のウィメンズマラソンで、完走証がティファニーということもあり、女子であれば、誰しも自分で走り、記念にしたいと思って当然です。
そして名古屋ウィメンズマラソンの今回の募集定員1万5千人は、国内の女子ランナーの多くが参加できる規模であると思われます。この日、伴走を頼める女子の伴走者はますます少なくなります。参加したいブラインドランナーの多くが走ることができなくなるのが現状です。
そもそも国内のマラソン人口はまだまだ男子の方が圧倒的に多く、さらに視覚障害者伴走に十分な経験がある者となるとさらに男子が多いのです。
また大会のチャリティーコンセプトを拝見すると、「すべての女性に笑顔と幸せを」です。今のままだとブラインドの多くの女性と、その伴走をする女性に笑顔と幸せを届けることはできないと思います。
どうぞ、男性伴走者を許可してください。重ねてお願い申し上げます。
転載は以上です。伴走者まで「女性に限る」のには、もしかして何か正当な理由があるのかもしれませんし、ないのかもしれません。とにかく、名古屋ウィメンズマラソンでは「走りたい!」と願うすべてのランナーに笑顔と幸せが届いてほしいと願うばかりです。
追記(17:40)・・・大会事務局にて男性伴走者が認められたようです。エントリー初日に間に合ってよかったですね。パンフレット(既に印刷済みのもの)は「伴走者は女性に限ります」のままですが、HPの要項は「男女問いません」に書き換えられています。