東京に出かけたら、ぜひ体験しようと決めていたことがありました。それは「皇居ラン」。今や東京の“ランニングの聖地”ともいえる皇居外周道路を、いちど走ってみたかったのです。東京マラソンの前日、そのささやかな願いが叶いました。
さて、「皇居ラン」とはいえ、とくにスタート地点があるわけではありません。皇居の外周をぐるり1周(約5km)するだけですから、どこから走ってもいいわけです。
東京の土地勘がまったくありませんから、とりあえずメトロの路線図を見て、適当に「大手町」という駅を選んで下車。すぐにコインロッカーを見つけ、着替えの入ったかばんなどを預けました。 ホテルであらかじめランニング用のロングタイツとウインドブレーカーを着込んできましたから、準備といっても上着を脱ぐだけです。
皇居へと向かと・・・いましたいました市民ランナーが!やはり本当にいっぱい走ってるんですね。
当日の気温は5℃もなかったと思いますが、中にはこんな気合いの入ったランナーの一団も。ランシャツランパンでかっ飛ばしています。
ただ、いくら“ランニングの聖地”だからといって、あまり飛ばしすぎるのは考えものです。外周道路の歩道は極めて普通の歩道であり、ランナー向けに工夫が施されているとか一切ありません。道の幅もとくに広くはないため、歩行者から見ればランナーは危険な「邪魔者」でしかないのです。
道幅や歩行者の数からいって、速くてキロ5分ぐらいのペースが歩行者に脅威を与えない限界ではないかと感じました。もちろんのんびりジョグするにはとても気持ちのいいコースです。皇居だけに警備の警察官も多く、夜間に女性一人で安心して走れるのも人気の要因なのかもしれません。
そんなことをアレコレと考えていたら、あっという間に皇居1周ランが終わってしまいました。老若男女がさまざまなスタイルでランニングを楽しんでおり、「東京にはランニング文化が根付いているな」とつくづく感じさせられました。うらやましいかぎりです。