名古屋近郊トレイルの代表的な起点といえば「定光寺」。鉄道でもクルマでもアクセスがよく、春日井・犬山方面あるいは瀬戸・猿投山方面と、尾張エリアの主要なトレイルコースにつながっています。今回はそんな風光明媚な地、定光寺から弥勒山、内津峠を経由し、八曽キャンプ場、入鹿池、本宮山へと至る、約30kmにおよぶトレイルランニングを楽しんできました。
序盤は定光寺から内津峠までの約10kmにわたるルート。起伏はキツめですが、3つのピークを結ぶ稜線めぐりが楽しめます。ハイライトはなんといっても弥勒山山頂の展望台。名古屋駅方面まで開ける絶景に、多くのハイカーやランナーがためいきをついていました。
内津峠から八曽キャンプ場に至るルートは初体験。基本的に東海自然歩道の標識に従って進めばいいので、迷うことはありませんし比較的整備もされています。
中にはこんなトラバースルートも。左側は木が茂っているものの断崖になっています。転げ落ちたら大惨事でしょう。
犬山・小牧市境あたりからキャンプ場までは単調なジープ道(?)が続きます。足底を打ちつける石ころに、次第に体力を奪われていきました。なんとか耐え抜き、八曽キャンプ場に到達。
ここからは八曽の滝や岩見山などをめぐるルートにアプローチできますが、今回は立ち寄らずに売店のアイスめざして五条川沿いを急ぎました。
ようたく売店(八曽キャンプ場案内所)に到着!待ちに待ったアイスの時間です。ところが!・・・ケースの上には、「アイスは7月から販売」という無情な張り紙が・・・。
しばらく放心状態でしたがなんとか立ち直り、自販機でドリンクのみ補給してつぎの目的地である「入鹿池」をめざしました。案内所から入鹿池まではアスファルトの林道を走ります。アップダウンはほとんどありませんが、幅が狭い上にクルマがやや多いので注意が必要です。 ほどなくして入鹿池に到達。この大きさと美しさにも関わらず、「人工のため池」とは信じられません。
入鹿池からは尾張三山のひとつ、本宮山山頂を経由して名鉄小牧線の駅に向かう予定でした。道中には国指定天然記念物の「ヒトツバタゴ群生地」などの見どころも。本宮山山頂へはこの群生地付近を右へ行かねばならなかったのですが、間違えて直進してしまいました。
だんだん踏み跡が薄くなり、道はますますワイルドに。コースを間違えていることに気づくも時すでに遅し。分岐点から1kmほど離れてしまっていました。しかし、地図を見るとそのまま進んでも県道に出られることがわかりましたので、同行者に余計な不安(=疲れ)を感じさせないため道を間違えたことは伏せておきました・・・。
本宮山のピークを踏めなかったのは心残りでしたが、そのかわり偶然にも美しい朱塗りの多宝塔がそびえる「尾張信貴山泉浄院」というお寺にたどりつきました。夏を飛び越して早くも紅葉している木があるなど、あたり一帯は風雅な雰囲気。道間違いもたまにはいいものだと感じた次第です。
その後はひたすらロードを走り、最寄りの名鉄小牧線「楽田」駅へ。駅の自販機で買ったアクエリアススパークリングを一気飲みし、おやつをつまみながらホームで電車を待ちました。長めのトレイルは久々でしたが、涼しい気候もあいまって楽しく走ることができました。ありがとう、山。