前回の東京マラソンでは、参加者全員に大会前のPCR検査を義務付けました。ある意味 大規模イベント時の社会実験ともいえるだけに、果たして陽性率がどれくらいだったのか、気になっていました。
東京マラソン財団(東京都福祉保健局)が昨日公表した資料によると、「参加エントリー者数 25,065 人に対し、ランナー受付の予約を行った者は 23,679 人、ランナー受付に来場した参加ランナーは 19,459 人」で、ランナー受付で回収した検体数合計は19,527検体(視覚障害者の伴走者なども含む)であったとのこと。
そのうち陽性者数は108検体で、陽性率は0.55%でした。これが多いのか少ないのかは判断がつきませんが、やはり人が集まれば一定割合でコロナ感染者がいることがわかります。
さらには、陽性者108人に対する医師(東京TMSクリニック)の電話問診の結果、「過半数が無症状者であったが、35名については何らかの症状を呈していることが判明」したそうです。
ちなみに108名が陽性だったにもかかわらず、ランナー受付時の検温で37.5℃以上の発熱者はゼロ。このことからも、オミクロン株にかかっていても自分では実感しにくいことがわかります。
東京マラソン財団(東京都福祉保健局)では、まん延防止等重点措置下の開催という状況下では、「一般的な体温管理や体調管理では2万人規模のイベントにおいて100 人程度の陽性者の参加は防げないことが判明」したとする一方、「科学的な知見に基づいて適切な検査を行えば、2万人規模の大きな大会でも安全に開催できることが確認された」と結論づけています。