東京マラソンがプロデュース?長崎県諫早市の新規マラソン大会の詳細が判明。

先日、5年の延期を経て「長崎平和マラソン」(長崎市)が令和7年度中に開催予定であることを取り上げました。そして昨日、同じ長崎県の諫早市・雲仙市も新規マラソン大会の開催を発表。長崎、盛り上がってきました。

諫早市で新規マラソン大会計画が進んでいることは、ランニングジャーナルでも3月にお伝えしていました。今回はその中身が具体的に発表されたかたち。

諫早市・雲仙市・長崎陸上競技協会などから構成される大会実行委員会によると、大会名は「長崎ミュージックマラソン(仮称)」で、コンセプトは「スポーツと文化の融合」。距離はフルマラソンです。

音楽とマラソンといえば、20年以上の歴史を持つ「和歌山ジャズマラソン」(ハーフ)が有名。本格的な音楽ライブと融合した「NIKE HUMAN RACE 10K」(10km)という伝説的な大会もありました。

ということで音楽+マラソンという趣向に目新しさはありませんが、フルマラソン大会では国内初の試み。大いに期待したいところです。

大会名(仮称)やコンセプトからもわかるとおり、楽しく走る趣旨の大型マラソンイベントになりそう。ただし日本陸連公認コースをめざすということで、競技志向のランナーも満足できる大会になるのではないでしょうか。

この「長崎ミュージックマラソン(仮称)」、総合プロデュースが「東京マラソン財団」だそう。財団の地域貢献事業の第一弾に位置づけられているとか。

東京マラソン財団が収益の柱として、他自治体の大会プロデュース業に進出することは予想していました。しかしそれはあくまで「裏方」としてノウハウ提供や助言、あるいは提携とどまるものと思っていました(今回は「総合プロデュース」として前面に立つ)。

もし自分が住んでいる“オラがまち”の看板大会が他自治体(のマラソン大会)の仕切りになるとしたら・・・。正直、モヤモヤします。想像してみてください。「いびがわマラソンが来年から東京マラソンのプロデュースになります!」となったらどう感じるでしょうか。

地方のマラソン大会の真髄は、その町の人たちが考え、一から手作りし、素朴ながらも心からのおもてなしを感じられる点にあると常々感じています。

余談が過ぎました。さて、これで2026〜2027年にかけて「長崎平和マラソン」と「長崎ミュージックマラソン(仮称)」の2つの新規大会が立て続けに開催されることに。

長崎市の長崎平和マラソンがハーフに縮小する一方、諫早市・雲仙市の「長崎ミュージックマラソン(仮称)」はフルでの開催。平和マラソンの影が薄くなったとはいいませんが、話題をもっていかれて少し気の毒な気も・・・。いずれにしても長崎のマラソンムーブメントが盛り上がることは間違いなし。今後は長崎から目が離せません。