長崎平和マラソンが5年延期!その譲れない理由とは。

5616515.png

ほとんどの自治体主催市民マラソンが中止・延期を余儀なくされた2020年。しかし多くの大会はコロナ収束後の開催をめざし、復活のときを待っています。そんな中、本来なら昨年11月に華々しく第一回大会を開催するはずだった「長崎平和マラソン」が、その取り組みを“一旦休止”する方針であることを発表しました。

長崎平和マラソンは、被爆から75年の節目を迎える令和2年(2020年)に、被爆地長崎から核兵器廃絶と世界の恒久平和の実現に向けた平和のメッセージを発信するための大会として開催・・・するはずでした。

他大会と同じく、当初は「1年延期」して2021年秋の開催をめざすことになっていました。しかし28日付の新着情報で開催に向けた取り組みを「一旦休止」することを発表したのです。 「一旦休止」に至った理由として以下の3点をあげています。

1.現在の状況下で、新型コロナウイルス対策を行いつつ大会を開催する場合、参加ランナーの大幅な削減や関連イベント等の縮小を余儀なくされ、開催の目的である平和の発信や交流人口の拡大などの事業効果が大きく低下すること

2.新型コロナウイルス対策を実施し開催する場合であっても、感染症のリスクがなくなるわけではなく、ランナーをはじめ大会に関わる全ての皆様の安全・安心の確保が図れないこと

3.長崎市で初めて開催するフルマラソン大会で、通常開催時でもアクシデントの予測が難しい中、新型コロナウイルス対策を並行して実施し開催することは、極めてリスクが高いこと

以上の他、2年延期となると本来の「被爆75周年の記念事業」という意味合いが薄れてしまうことも指摘しています。

しかしながら「長崎平和マラソン」は、このまま幻に終わるわけではありません。というのも、次の節目の年である『被爆80周年となる令和7年度での開催』を新たな目標として引き続き検討を進めてまいります。と明言しているからです。

つまり5年延期。「一旦休止」という含みのある言い方をしているのはこのためですね。観光スポット満載の長崎ですから楽しみにしていた方も多いと思いますが、多くの人たちの5年越しの思いがつまった「2025 長崎平和マラソン」に期待しましょう。

ちなみに長崎平和マラソンの前身大会である「長崎ベイサイドマラソン」(ハーフ)が5年の間を埋めるべく復活するかは決まっていないようです。

「長崎平和マラソン」公式Webサイト