旅ラン日本 vol.58【倉敷美観地区を走る(岡山県倉敷市)】

和洋の歴史的建築物が軒を連ねる、岡山県倉敷市の「倉敷美観地区」を旅ランしてきました。

倉敷市は江戸時代に幕府直轄領(天領)だったこともあり、往時の反映ぶりが今も随所に残っています。その象徴となる地が「倉敷美観地区」。

歴史的な町並みといえば岐阜県高山市も有名ですが、両市とも天領だった歴史を考えると、今もなお影響し続ける江戸幕府の威光はたいしたものです。

さて、倉敷旅ランのスタートは倉敷駅。駅の北側にはアウトレットなどの商業施設があるものの、観光のメインは南側になります。

駅を出て左手に建つのが、市民ランナーならおなじみの天満屋(百貨店)。ナゴヤエリアに店舗がないにもかかわらず、多くの五輪マラソン代表を輩出していることから名前だけは聞いたことがある人も多いでしょう。

倉敷駅から美観地区までは400mほど。走っていけばあっという間に着いてしまいます。

この日はとくにコースを決めず、気のおもむくままに走って(歩いて)みました。規模は想像以上に大きく、高山の古い町並み以上ではないでしょうか。

やや広めの道の両側には、町家を改装したお店がずらり。雑貨店や飲食店のほか、倉敷市の産品であるデニムや帆布を扱ったお店が多いのも倉敷ならではの特徴かもしれません。

散策ランの途中、異質な雰囲気の建物を発見。なんだろうと近づいてみると、「キャンディ・キャンディ」(※)でおなじみの漫画家、いがらしゆみこさんをフィーチャーした「いがらしゆみこ美術館」でした。

一瞬、入ろうか迷ったものの、おじさん一人での入館が恥ずかしかったため断念。
※「キャンディキャンディ」については原作者との調整がつかず、この美術館では扱っていません。詳細は「キャンディ・キャンディ事件」を検索のうえ参照。

美術館といえば、倉敷美観地区には「大原美術館」という有名な施設があります。こちらも時間的に入館はできませんでした。

古い町並みとは雰囲気を異にする緑豊かな一画が「倉敷アイビースクエア」です。

ここは倉敷紡績の工場跡地を改修して整備された複合観光施設。名古屋でいうとノリタケの森のような位置づけでしょうか。

その後、倉敷美観地区のメインともいえる倉敷川沿いのエリアへ。美観地区のイメージとして出てくる写真は、だいたいこのあたりの景観です。たしかに絵になる風景で、観光客密度も他に比べて高めの印象。

川の前に佇みお店の「餡子と珈琲」(ギョーザとコーヒーではありません)の看板に惹かれ、大手まんじゅうと専用コーヒーのセットをオーダー。川べりのベンチでおいしくいただきました。

その後も時のたつのを忘れ、見知らぬまちを散策ラン三昧。いつしか陽は沈み、お腹もすいてきました。

散策ランのシメはやっぱりビール。そしてすき焼き。このひとときがあるから旅ランはやめられません。