これまで10年にわたり、メインシューズはasicsのターサーシリーズを愛用し続けてきました。しかしここ2〜3年、走力の低下に伴いフルマラソン以上の距離をターサーで走ることに限界を感じ始めていました。
フルマラソンをキロ4分台で走れていた頃は、軽快に路面を“弾く”ターサーの小気味よさが自分の走りにマッチしていました。 しかし現在は以前より走力を落としてるため(単に体重が増えただけ)、ターサー最大の長所である「反発性(≒硬さ)」がレース後半に裏目に出てしまうケースが多くなってきたのです。
そこで、フルマラソンを少なくともキロ5分台で走れる走力を取り戻すまでターサーを封印し、今シーズンは新たなシューズで勝負することにしました。 ということで購入したのが、SALOMON「S/LAB SONIC 2」。
SALOMONといえばトレイルランニングですが、じつは何年も前からロード用ランニングシューズも地味に取り扱っています。 以前履いていたSALOMONのトレランシューズのフィット感が素晴らしかったため、ロード用シューズも気になっていました。
今回SALOMONのランシューを選んだのも、「あのトレランシューズのクオリティならロード用も素晴らしいだろう」という思い込みから。 ロード用ランシュー市場ではマイナー(履いている人が少ない)であることもポイントでした。
S/LAB SONIC 2の重さは約210g。ターサーが160gを切るのに対して若干重い印象ですが、SALOMONのロード用シューズの中では最軽量。
外観・機能的な特徴としては、ベロ部分およびソールと一体化した薄型アッパーが挙げられます。下の画像でおわかりでしょうか。ベロと薄い布がつながっていて、足を包み込むようにフィットします。 足入れした後でベロを引っ張ると、キュッと足全体を包み込んでくれる感触がたまりません。
アウトソールはこんな感じ。一見するところベンチレーションの機構らしき部分が見当たりません。足底が完全に塞がれることで、暑い時期の通気性が少し気になります。
シューレースは普通にヒモ式。SALOMONのトレランシューズは以前より「クイックレースシステム」を採用していますが、残念ながら今期のロード用シューズへの採用は見送られた模様。前モデルまでロード用もクイックレース仕様だっただけに残念。
前置きが長くなりましたが、試走インプレッションです。まずターサーとの最大の違いは路面を叩く「音」。ターサーは「タッタッッタ」と乾いた音がするのに対して、S/LAB SONIC 2はややこもるイメージ。
足底に伝わってくる感触もあきらかに異なり、ターサーに比べてかなり柔らか。良くいえば「守られている」ことを実感します。
キロ4分台で走るにはモサッとした印象になるかもしれませんが、キロ5分台後半〜6分台以下で走る分にはクッション性と反発性のバランスが絶妙だと感じました。あまりにもクッショニングが効きすぎるのも微妙ですから。
今シーズンはレースをキロ4分台で走ることはまずありませんので、今の自分の状態にはまさにぴったりのシュースを手に入れたと満足しています。
さて、上記はいうまでもなく一個人の感想に過ぎません。「AさんにとってベストなシューズがBさんにとっては最悪なシューズ」になり得るのがランシューの世界。
さんざん批評しておいてなんですが・・・体重も走力も足のカタチもフォームもまったく異なる他人のランシュー批評ほどあてにならない情報はありません。
もちろんこの記事も信用してはダメです(えっ!?)。 できれば様々なメーカーの特性に精通している専門家の意見を訊きながら試し履きができる専門店で購入しましょう。