吹雪あり、暴風あり、夏日あり。天候が読みにくい春マラソンの代表格「第19回 長野マラソン」を実走取材してきました。
長野マラソンは、2007年大会(初フル)以降、連続出場している唯一のレース。過去10大会サブ4を維持してきましたが、今回ついに4時間超え。そんなホロ苦なレースの詳細は明日お届けするとして、本日は前回にも増して心強かった沿道の声援やボランティアの方々の活躍についてお伝えします。
「15℃を超えたら高温レース」といわれるフルマラソンにあって、今回の長野は最高25℃まで上昇する、走る立場から見れば“最悪”なコンディション。 せめて太陽が隠れてくれれば・・・と前夜の願いもむなしく、当日は雲一つない快晴でした。通常の行楽なら「天候に恵まれた」と小躍りするところですが、早朝からの強い日差しにスタート前からくじけそうになりました。
そんなネガティブな気持ちを吹き飛ばしてくれたのが沿道からの声援です。好天の影響もあり、強風が吹き荒れた前回に比べて沿道のギャラリーも倍増。子どもたちの笑顔もじつに晴れやか。
そのときふと、「雨ふれ〜、嵐よ吹け〜」と願っていた自分の身勝手さに気づきました。雨が降ったら暑さがしのげるためランナーにとっては恵みの雨かもしれません。しかしボランティアや応援の方々は濡れて寒い思いをするでしょう。
マラソン大会は選手だけではなく、ボランティア、地域が一体となって作り上げられるもの。ランナーだけが主役じゃありません。そう考えると、この好天はむしろ良かったのではないかとポジティブにとらえることができました。とはいえ、せめて18℃ぐらいにしておいてほしかったというのが本音ですが・・・。
ところで今回初めて気づいたのですが、コース沿道の数ヵ所でとあるプレートを掲げた警備スタッフが立っていました。
よく見ると「マナー違反監視中」の文字が。
これはつまり「立ちションするなよ!」ということ。おそらく立ちションランナー多発地点に配置していると思われますが、これは抑止効果が高いと思われます。 他大会もぜひ導入していただきたい。
そもそもランナーの立ちションは犯罪。これを見逃す運営側も同罪。こんな簡単なことで立ちションランナーを抑制できるなら安いものではありませんか!? 沿道の声援といえばもう一つ、長野マラソンでは「the Canadian Club」というグループがスタート地点と30km地点でライブ演奏を披露してくれます。
これがじつにいい。ズンズン腹まで響くビートは高揚感を高め、疲れを忘れされてくれます。これまで彼らが演奏を休んでいたところを見たことがないので、おそらくひっきりなしに演奏しているのでしょう。
そして忘れてはならない楽しみが、スペシャルゲスト 高橋尚子さんとのハイタッチ。例年だと35km地点にいらっしゃるのですが、今回はいなくて拍子抜け・・・と思ったらフィニッシュの1km手前ぐらいでランナーを迎えていました。
35km地点にいなかったわけではなく、今回は私が遅かったため早々に移動していただけでした。 年を追うごとにホスピタリティとランナーサービスが進化する長野マラソン。来年は20回目の記念大会。いったいどのようなおもてなしでランナーを迎えてくれるのか、今から楽しみです。
※vol.2<レース>篇につづく。