真夏のように暑くなることもあれば、まさかの大雪に見舞われることも。長野マラソンは直前までコンディションが読めない大会です。今回は20〜22℃ぐらいまで上がる予報が出ており、高温レースになることを覚悟しました。
ところが、当日はときおり太陽が顔をのぞかせるものの概ね曇り。途中から小雨もパラつくなど、フルマラソンを走るには絶好のコンディションとなりました。 2007年、長野マラソンでフルマラソンデビューを果たして以来、今回で連続8回目の参戦となります(2011年大会は中止)。フルマラソン自体は今回で通算26戦目。回を追うごとに(=年を取るごとに)無理が効かなくなっていることを実感しています。
以前は「前半突っ込んで後半なりゆき」というパターンでもそこそこのタイムが出せていました。しかしここ2〜3年ほどは、オーバーペースによる体へのダメージが顕著に。ゴール後、めまいと吐き気を催し救護所で休憩することが定番となっています。
そこで今回は以前のようにペースを上げたくても自重し、堅実にサブフォー狙いでいくことに決定。キロ5分30秒ペースをきっちり守り、35km地点で余力があれば初めてペースアップするというプランです。 そしてレース当日。今年も長野マラソンで走れる喜びを噛み締めながらスタートエリアに並びました。
号砲からスタートラインまでのロスは2分。この先、キロ5分30秒で刻めばじゅうぶん挽回できます。焦って取り返そうとせず、かなくなにペースを守りました。
抜くより抜かれることのほうが多くてややストレスを感じましたが、「いま自分を追い抜いていくランナーの半数以上を、再び抜き返すことになる」と言い聞かせて焦る心を抑えました。
5.5kmあたり、ちょうど善光寺の大門から始まる中央通りは序盤のハイライト。沿道にはギャラリーがぎっしり詰めかけ、選手に大声援が送られます。テンションが上がるうえ下り坂になっているため、無意識のうちにペースアップしてしまいます。
例年なら勢いに任せて駆け抜けるところですが、今回は冷静に沿道の応援を楽しみながら走りました。
中央通りを抜け、犀川手前を東へしばらく走ると10km地点。選手受付&EXPO会場のビッグハットがあるところです。長野マラソンのコースは、平成10年に開催された「長野オリンピック」の各競技会場を結ぶルートになっているのが特徴。 このため、「次はビッグハット、次はエムウェーブ」といった具合にコース上の拠点を順番に攻略していく面白さがあります。(ちなみにスタート地点はアイスホッケー会場だったアクアウイング)
中でも17km付近のエムウェーブ(五輪ではスピードスケート会場)は敷地内をぐるり一周するユニークなコースレイアウトが特徴で、声援がひときわ大きいポイントでもあります。
毎回ここを「前半戦のゴール」と位置づけ、気持ち的にもリセットして中盤の山場、五輪大橋へと向かいます。 ※後半戦は「vol.3 レース後半」篇に続く。