未明からの降雪はなかなか収まる気配を見せず、ついに雪が降りしきる中でのスタートとなりました。とはいえ、あくまでも「季節外れ」というだけで、雪のレース自体は珍しくありません。「暑い」イメージがある長野マラソンにあっては、むしろコンディションはサイコー!・・・と自分に言い聞かせ、6度目となる長野マラソンのスタートを迎えました。
スタート直後はいつにも増してゆったりペース。ほとんどの選手がシャーベット状の雪や水たまりを避けようとするため、そのたびに急ブレーキがかかりスローダウン。
大会公式テーマソングを担当する「the Canadian Club」(中津川出身)が選手たちを送り出します。ちなみに彼らは32km地点でも生演奏で選手を応援。心にビシビシ響いて終盤を乗り切る大きな力になりました。
序盤で焦っても仕方がないので、しばらくは集団の流れに身を任せることに。
徐々に選手密度が薄くなり、長野マラソン序盤のハイライト、善光寺大門から町の中心部を貫く中央通りへ。なんとか自分のペースで走れるようになってきました。
降雪にもかかわらず沿道には多くの応援の方や観光客の姿が。下りになっていることもあいまって、大声援に背中を押されついついペースが上がります。 その後も雪は降り続き、体がなかなか温まってきません。
しかしさすがの長野クオリティ。沿道には例年通りたくさんの方々が応援に駆けつけ、選手を勇気づけてくれました。 お目当ての川内選手はとっくに通り過ぎたはずなのに、市民ランナーにも等しく声援を送ってくださる気持ちに感動しました。
もちろんボランティアも同様。悪天候のレースでは選手よりも大変です。 やがて五輪大橋へ。渡りきればハーフ地点です。雪はスタート時よりも少なくなってきましたが、体が温まらないのでレインコートを脱ぐ気にはなれませんでした。
千曲川沿いの堤防。桃の花のピンクが雪に映えてきれい。すでに距離は35kmを超え終盤戦に。ようやく雪がやみ空も明るくなりかけてきましたので、レインコートを脱いでゴミ箱に捨てました。
しかし脱ぐタイミングがちょっと早かったようです。吹き付ける風はことのほか冷たく、シャツに含んだ汗が急速に冷え、まるで冷凍庫に入ったような感覚に。 よほどレインコートを取りに戻ろうかと考えましたが、堤防を抜けると風が止んだので冷たさも気にならなくなりました。
そしてあと2km地点。ゴール会場の長野オリンピックスタジアムまで長い直線が続きます。 終わってみれば前回よりも13分ほど遅いタイムでしたが、42.195kmを走り切った安堵感・達成感に包まれて幸せな気分になりました。
ボランティアのみなさん、選手のみなさん、お疲れさまでした。