2015 長野マラソン vol.3<レース後半>篇。

DSCN2063.JPG

17km地点付近のエムウェーブは応援の多さもさることながら、コース上で最初の給食ポイントであることもうれしいポイント。エイドでバナナとまんじゅうをいただき、中盤の山場である五輪大橋へと向かいました。 

ちなみにエイドのバナナといえば、皮を完全にむいて提供したのは長野マラソンが初めて。こうしたさりげないところにも、ランナーに対する心からのおもてなしを感じます。

DSCN1996.JPG

DSCN1986.JPG

 

五輪大橋は有料道路。当然ふだんはクルマしか通行できません。このため、橋の上だけは応援が少なくなります。しかしそんな人の少なさを感じさせないほど、ボランティアの学生さんが大きな声援を送ってくれました。 五輪大橋を渡りきったあたりがちょうど中間地点。ここからは長野の山々や牧歌的な風景を楽しみながら走ることになります。

DSCN2003.JPG

 

中間地点まではおおむね設定ペースどおり。ペースを抑えたおかげか脚の疲労もまだ感じませんでした。ここで「ちょっとぐらいペース上げてもいいのでは?」と悪魔のささやきが・・・。

DSCN2008.JPG

 

いつもなら調子に乗って「いっちゃえ!」となってしまうところですが、ちょうどパラついてきた小雨がオラオラ状態になりそうな頭をクールダウンしてくれました。 その後もかたくなに5分30秒ペースをキープしましたが、25kmぐらいでついに「脚が終わる」兆しが・・・。

 

経験上、この「兆し」を感じると、無理なくペースを保てるのは5kmが限界。つまり、30km以降は精神力で乗り切らなければペースは維持できません。 そして予想どおり30km地点にさしかかるころ、急激に太ももが上がらなくなってしまいました。しかしこれこそがマラソン

 

「歩きたい」「ペースを落としたい」という強い欲求に打ち克ち、内なる壁を何枚も何枚も乗り越えることがマラソン競技の醍醐味なのです。 「さあ、ここからだ!」と気合を入れ直したとき、ナイスタイミングで高橋尚子さんに遭遇、そしてハイタッチ。特設ステージでシャウトするロックバンド、theCanadianClubにも元気をもらいました。

DSCN2044.JPG

DSCN2037.JPG

 

しかし、じりじりと落ちていくペースはどうにもなりません。それでもなんとか5分台をキープし、いよいよ正念場の35km地点へ。計画ではここからペースアップする予定でしたが、とてもそんな余力はありません。とにかく6分を越えないよう気力を振り絞るだけで精一杯。

 

いちばん怖かったのが、サブ4のペースメーカーに抜かれること。そして39km地点を通過したそのとき、後ろから大きな集団が近づいてくる気配が・・・「ついにきたか!」と振り返ると、某ランニング番組の撮影クルーに囲まれて走るお笑い芸人、ハブくんの姿が!

DSCN2066.JPG

これには興奮を抑えられず、瞬時に今回の目標を「TVに映る」ことにチェンジ。カメラに収まるポジションをキープしながら追走しました。ちなみに撮影クルーの中には日本を代表するアドベンチャーランナー 田中正人さんがいてこれまた興奮。 ハブくんについていき一緒にゴールしようと思ったものの、予想外にペースが速い・・・ガーミンを確認すると4分台で走っていて、とても最後までついていくことはできませんでした。

 

追走できたのはおそらく500mほど。わずかに残っていた脚はすべて使い果たすことになり、その後の2.5kmはもはやゾンビ状態。調子にのってついていくんじゃなかたっと反省しつつ、ゴールの長野オリンピックスタジアムへ。 なんとか目標はクリアしましたが、最後の最後に余計なことをやらかしてしまい、キツいながらも楽しいレースとなりました。 ボランティアのみなさん、沿道のみなさん、ありがとうございました。選手のみなさん、お疲れさまでした。