夏のレジャーといえば花火大会。しかしその規模が大きくなるほど混雑の度合いも増し、最寄り駅は往きも帰りも近づくことすら困難な状況に。この「混雑地獄」がイヤで花火大会を敬遠している人も多いのではないでしょうか。
しかし我々ランナーなら、自らの脚を使って混雑ストレスを回避することが可能です。今回は先の日曜日に行われた50万人規模の「岡崎観光夏まつり花火大会」を例に、ランニングによる花火大会混雑回避実験を敢行してみました。
さて、花火会場にもっとも近いのは名鉄「東岡崎」駅と愛知環状鉄道「中岡崎」駅。どちらも混雑地獄必至。へたに近づくと強度の混雑ストレスにさらされることは目に見えています。
そこで目を付けたのがJR「岡崎」駅。名古屋から快速で30分ほどのこの駅は、会場周辺とは約3.5km離れています。3.5km・・・この距離感こそがランニングによる花火大会攻略のカギ。 ふだんランニングやウォーキング習慣がない“一般人”にとって、3.5kmといえば夢にも「徒歩圏内」とは思わないでしょう。
「駅から走る(歩く)」という発想自体、浮かばないのではないでしょうか。 しかし、我々ランナーにとって3.5kmといえば汗もかかないぐらいの距離。「花火客が利用しない。しかも会場までわずか3.5km」・・・ということで、岡崎花火大会にはJR「岡崎」駅からランニングでいくことに決定しました。
予想どおり、JR「岡崎」駅の混雑は皆無。駅前もほとんど人通りがありません。わずか3.5km先で50万人規模の超特大イベントが繰り広げられているとはまったく思えないほど静かです。
会場に近づくにつれ徐々に通行人が多くなってきましたが、最後まで混雑に巻き込まれることなく到着できました。
右からぞろぞろと流れてくる人波は、そのほとんどが名鉄「東岡崎」駅利用者。帰りの混雑ぶりを想像するとゾッとします。
さすがに会場内ではランナーであることは役に立たず、人の流れに身を任せるしかありませんでした。とにかく人・人・人でぎっしり。
で、帰りももちろんランニング。幸いにもJR「岡崎」駅へ向かう道と名鉄「東岡崎」駅へ向かう道が分かれているため、会場にもっとも近い東岡崎への人波に巻き込まれることなく、早い段階からスムーズに走り始めることができました。
会場からわずか500メートルぐらい離れただけで、ほとんど人通りがなくなったのは驚きでした。 逆にいえば、50万人の大群衆のうちのほとんどが名鉄「東岡崎」駅に押し寄せたわけです。恐ろしい・・・。
きっと阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられていたに違いありません(想像)。 JR「岡崎」駅へ戻る途中にはイオンモールやスーパー銭湯もあるなどいたれりつくせり。
駅周辺、構内もまったく混雑ナシ。当然、座席に座って快適に帰ることができました。 今回の検証の結果、ランニングで花火大会の混雑地獄を回避できることが証明されました。ただし、参加メンバーに非ランナーや子供を含む場合は実行が難しいという欠点もあります。