「掛川・新茶マラソン」が中止を決定するも、復活を期して検討委員会設置。

先日、香川県にマラソン大会が新設されるかもしれないという明るい話題をお届けしました。しかし、高知龍馬マラソンに規模縮小の話が持ち上がるなど、マラソン大会を取り巻く環境は依然として厳しいことに変わりないようです。

日帰りで参加できる貴重なフルマラソンとして、名古屋ランナーにも人気の「掛川・新茶マラソン」(例年4月開催)も、どうやら厳しい状況に追い込まれているようです。

同大会は新型コロナの影響で、2020年大会から中止が続いてきました。新型コロナの影響が低下した昨年2023年大会も、とくに理由が語られることなく中止となりました。

そして今年、またしても大会事務局から2024年大会の中止が発表されました。

大会事務局いわく「交通規制、ボランティアの確保、コース周辺自治会の理解など様々な課題が顕在化してきたことから、現在、掛川市主導で外部有識者を含めた検討委員会を設置し、今後の大会のあり方や代替案を含めた見直しの方向性が協議されているところです。

とのことで、いまのところ大会自体を廃止する考えはないようです。さらには「今後、広く市民等から意見を求め見直しの議論を深めていきたい」とし、カタチは変わるにしても大会自体は存続したい意向を示しています。

もう一つ、ナゴヤエリアの大会でその動向が気になるのが「鈴鹿山麓かもしかハーフマラソン」(例年10月開催)。

昨年は「コース上での安全確保などさまざまな反省点とともに、課題が浮き彫りに」なったことから中止を決定。コースの再検討などを図るとしていましたが、2024年大会の開催可否についてはまだアナウンスされていません。

いま全国のマラソン大会が、ランナーのエントリー控え、ボランティアの不足、経費高騰などの諸課題と取り組み、大会継続に向けてもがいているのではないでしょうか。

もちろんマラソン大会の一つや二つなくなったところで日本社会全体から見れば些末なことに過ぎません。しかし、市民ランナーとしてはこれまで存在した大会が休止や廃止になるのはやはり寂しいものです。

これからは各大会が存続のため、身の丈にあった規模・運営で再構築を図り、とくに地元ランナーの目標であり続けてほしいと願うばかりです。