2010「長野マラソン」レポートvol.2。

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たしかに、その時点(中間点)ではまったく脚にきていませんでしたから、キロ4分50秒ペースはそれほど無謀なことではないと思いこんでしまったのです。スタート前の「30km地点までは我慢」という作戦は、すでに頭の中から消えていました。  

いちおうフルマラソンは8戦目ですし、「マラソンにまぐれは絶対にない」ことは身にしみてわかっているつもりです。ところが、血糖値の低下によって判断力がにぶるのか、「もしかしていけるかも」と勘違いしてしまうんですね。

 

そう思い始めるともうダメです。 マラソンの悪魔はダークサイドに引き込もうとさらに囁きます。「ここでペース上げないと後悔するよ」「ベスト更新のチャンスはめったにないよ」・・・。で、ついに我慢できずにペースアップ。

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ところが、ものの2kmでふくらはぎと大腿四頭筋に違和感が出て、「あれ?やばいな」と思うヒマもなく、25km地点手前で早くも「脚にきた」状態に。まさにあれよあれよという間、ドドドッと一気に崩れてしまいました。

 

想定以上に急激な崩れ方でかなり焦りました。 30km地点ぐらいからはちぎれそうになる筋肉の痛みをごまかしながら、なんとか歩かず走り続けることだけを考えました。回りを見渡すと歩いている人もいましたが、ここで「自分も歩いちゃおう」とは思いませんでした。

 

終盤、歩いている人やコース脇でストレッチしている人を見るたび、何かの雑誌(ランナーズ?)で中山竹通さんが市民ランナーに向けておっしゃっていたことを思い出します。たしか「どれだけつらくても苦しくても絶対に歩いたり止まったりしてはいけない。たとえゆっくりでも、走り続けるのとそうでないのとではタイムに大きな差が出る」というような内容だった思います。

 

そんなことを考えながら走っていると、33km地点付近でQちゃん発見!昨年もたしか同じ場所に立っていたような気がします。ハイタッチで元気をもらい、6分台まで落ち込んでいたラップをつぎの1kmで5分40秒まで回復。

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あとはひたすら全身筋肉痛に耐え、できるかぎりペースを維持してフィニッシュ地点の長野オリンピックスタジアムに入ることだけを考えました。幸いにも膝や足首など関節の痛みはありません。筋肉が悲鳴を上げているだけ、つまりフルマラソンなら誰もが感じる「普通の痛み」ですから気力で乗り切れます。下の写真は35km地点。

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めまいがするほど長い残り1kmをなんとか走りきり、オールスポーツのカメラを意識しつつフィニッシュ。タイムはネットで3時間37分台(グロス3時間39分台)と目標にはおよびませんでしたが、沿道の方々の温かな応援や日本一優秀なボランティアの皆さんのおかげで気持ちよく走ることができました。

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フルマラソンで大惨敗を喫するときはキロ8分台にまで落ち込みますが、今回は6分台に落ちたラップが1回だけ。こうして考えると、まあ、及第点ではないかと思います。選手の皆さん、ボランティアの皆さん、お疲れさまでした。 ※明日は長野マラソンスナップ集をお届けします。お楽しみに。