ちょうど15戦目のフルマラソン出場となる今回の長野。これまでのフルマラソンでは「前半突っ込んで後半失速」というパターンを繰り返してきました。しかし今回は明確な目標があったため、いつものように無謀な走りは避け、終始冷静なレース運びを心がけました。
さて、「明確な目標」とは、ずばり「別大マラソンの一般参加資格をゲット」すること。具体的には3時間30分以内です。 直近で3時間30分以内を記録したのは2010年の12月(奈良)。
しかし、次回の別大マラソンは「2011年1月1日以降」の記録が対象となるため期限切れ。新たに参加資格をゲットする必要があったのです。 そこで、今回はペースをキロ5分に設定して脚を貯める作戦に決定。35km地点からペースアップ→3時間29分台でフィニッシュという展開を描きました。
私にとって終盤でペースを上げるなど従来では考えられないことです。果たして成功するのでしょうか。 と、そんなことを考えつつスタートの8時半が迫ってきました。1万人に増員して迎えた第14回 長野マラソン。スペシャルゲスト 高橋尚子さんの掛け声で盛り上がったあと、高らかに号砲が打ち鳴らされました。
スタートラインまでのロスはジャスト2分。この2分が明暗をわけることになるとは、このときはまだ知る由もありません。
長野マラソンの特長は「コースと沿道の一体感」。歩道を埋め尽くす応援の方々が選手に大声援を送ってくれます。
1km地点を過ぎた頃、一つ後ろのブロックからスタートした3時間30分のペースランナーに抜かれました。しかし、あえてついていくことは回避。なぜならペースランナーにも個性があって、「貯金」傾向の強い人の場合、こちらが失速を招く恐れがあるためです。
35km地点までは堅実にキロ5を守ろうと改めて決意し、残り40kmほどに挑みました。 6km地点ぐらいから、善光寺の参道から続く中央通りを通過。沿道の応援が一気に増えるばかりか緩やかな下りになっているため、おのずとペースが上がってしまいます。従来よりコース幅が狭くなると聞いていたのですが、ほとんど気になりませんでした。
給水エイドではボランティアの方々が大活躍。
10mk地点あたりで受付会場だったビッグハットを通過し、コースは郊外へと舞台を移します。
15kmぐらいから対面に。折り返してくる選手たちはみんな速そう。
エムウェーブの敷地内で“長野マラソンの顔”ともいえる浅井えり子さんを捉えました。じつは長野での過去5戦、浅井さんとの勝負は2勝2敗。結果からいいますと、今回は勝利しました。
前半の勝負どころ「五輪大橋」。渡りきったら中間点です。ハーフのスプリットは1時間46分12秒でした。
ここまでペースはほぼキロ5分をキープ。比較的抑え気味のペースなので、脚の疲労感はありません。しかし終盤でペースアップできなかった場合、前半の貯金がないので作戦は失敗に終わります。 果たして別大参加資格はゲットできるのでしょうか!つづきは明日のvol.3<レース後半>篇で。