「ネットタイムも参加資格記録として認めてもよい」とする日本陸連のルール改正は、概ね好意的に受け止められているようです。この「グロス(号砲→フィニッシュム)」か「ネット(スタートライン通過→フィニッシュ)」か問題で涙を飲んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。
かく言う私もその一人。以前、別府大分マラソンへの参加資格獲得をめざした勝負レースで、資格タイムに1分ほど及ばす惜敗。ただ、ネットタイムなら突破できていたのです。
このように参加資格をかけたレースでなくても、「ネットならサブフォーだったのに!」といった声をよく耳にします。
多くのマラソン大会ではグロスとネットの両方を計測してくれますが、記録証にメインで記載されるのはグロスタイムです。ネットタイムはあくまでも「参考記録」扱い。
ただ、あくまでも今回のルール改正は「ネットタイムも大会主催者の判断により、大会参加のための資格記録として扱ったり、エリートカテゴリー以外のランナーの順位決定に活用したりすることが可能」(日本陸連)となるだけで、記録証の正式タイムがネットタイムに置き換わるわけではありません。
もちろん今回の陸連のルール改正を受けて、ネットタイムを正式記録とする大会が増えてもいいわけです。しかし市民ランナーの中にはグロスタイム至上主義者も多いので、それはそれで議論を生むかもしれませんね。