万博回顧7 ~オーストリア館~

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外国パビリオンの多くはそれぞれに独自性を打ち出して個性を競ってはいるものの、その内容はおおむね「映像」「展示」「ショー」だった。しかし少ないながら体験型アトラクションと呼べるものも存在していた。

 

そのうちの一つがオーストリア館のソリ体験だ。パビリオン内が山の斜面のようになっており、「頂上」から木製のソリで滑り降りることができる。まあ、たわいもないものだが、これはこれでけっこうな人気だった。

↓反対側の斜面は、パカッと開く可動式の舞台になっている。

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ある日、この舞台でクラシックコンサートが開かれるというので「これはラッキー」と思い座って待っていた。とくにクラシック音楽が好きというわけではなかったが、オーストリアといえばそのたぐいの音楽の本場だ(たぶん)。

しかも天下の万博だから、きっと本国からそこそこ有名な音楽家が来日して美しい旋律を聴かせてくれるに違いない。たまには高尚な芸術体験もいいものだ、とワクワクしながら待っていた。ところが・・・期待はもろくも裏切られた。現れたのは全員コテコテの日本人。

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音楽の良し悪しはわからないけど、少なくとも日本人はないだろう。楽器演奏やショーは多くの外国館が開催していたが、その国の人が演じるからこそ意義があると思うのだが・・・。

まあ、コンサート自体は楽しめたので良しとしよう。ちなみにオーストリア館はソリ体験だけでなく、「ダンスのミニレッスン」や「氷の壁」など、他パビリオンにはない独自の趣向をいくつも打ち出していたので、私の中ではポイントが高い。とフォローしておく。