名古屋RUNコースガイドの番外編として、週末のロング走に最適なコースをご紹介。その名も「街道を走る」。おもに江戸時代に整備された諸街道を、歴史情緒に触れながらRUNで走破。第一回は「挙母街道」です。
挙母とは現在の「豊田市」のことで、挙母街道は赤池付近から新城方面へとぬける街道のこと。今でいう国道153号や301号などと重なります(153号は飯田街道にも重なります)。 スタート地点は地下鉄・名鉄「赤池」駅。すぐに153号バイパスへ出て豊田方面へ。
序盤はクルマがびゅんびゅん行き交う単調な道がつづくだけなのであまりおもしろくありません。 挙母街道は東郷町牛廻間から県道218号へ入り、住宅街を抜けて諸輪へと至ります。近くには市民ランナーに人気の 愛知池が。1周している時間はないので先を急ぎます。
みよし市を抜け、東名高速をくぐるとほどなくして豊田市へと到達。右手に地方卸売市場を見つつ街の中心地へ向かいます。豊田市駅前でひと息いれたら、子守大明神と呼ばれ親しまれる「挙母神社」へ。
参拝を終えたら、恐竜の骨格がモチーフの豊田大橋を渡って国道301号に進路を取ります。トヨタスタジアムが一望のもとに見渡せる豊田大橋がおよそ20km地点。ロング走と呼ぶにはまだまだ物足りません。
301号を進むにつれ、だんだん住宅も少なくなっていきます。やがて松平橋東のT字路につきあたるので進路を右へ。このころから辺りはますます山深い景観に。 国道沿いに「松平郷」の看板が見えてきたら、国指定史跡にもなっている「松平郷園地」ももうすぐ。
ここには徳川家の始祖にあたる松平氏の菩提寺「高月院」や家康産湯跡、松平東照宮など、数多くの見どころが点在しているので、休憩ついでにゆっくり観光しましょう。
松平親氏像。家康から9代前にあたる人です。
松平郷園地内には茶店も。甘味補給で終盤のランに備えます。
松平郷以降、挙母街道の終点にあたる新城までは山の中のワインディングロードや歩道がない道がつづきます。とくに見るべきポイントもないため、ゴールを「三河湖」に設定。 松平郷から301号を約7kmほどの地点にある「根崎」という信号を左へ曲がり、さらに県道363号をくねくねと進み(途中で国道473も通る)、「香恋の里」そして三河湖(ダム湖)へと至ります。
赤池から約50km。週末のロング走にはぴったり。ただし、山深いエリアなので暗くなると危険です。帰りのことも考えて、できれば午前中にはゴールに到達できるような計画をたててください。