初体験!ランニングのパーソナルトレーニング。

personal.jpg一流プロアスリートともなると、ほとんどの人が優秀なトレーナーと専属契約を結んでいるのではないでしょうか。専属とはいわないまでも、プロスポーツチームならスタッフの中にトレーナーがいるのは当然のことでしょう。こうしたスポーツトレーナーにお世話になるのは、なにもプロの選手だけではありません。私たち「素人」でも、トレーナーによる専門的なパーソナルトレーニングが受けられることをご存じでしょうか。

 1.パーソナルトレーニングってなに?

それぞれの選手が秘めているパフォーマンスを最大限に引き出すトレーニングメニューを計画・指導したり、ときに健康・栄養面までのアドバイスをしてくれる頼もしい存在。それがスポーツトレーナーです。

最近、米メジャー&マイナーリーグウィダーレーニングラボ(森永製菓)での実務経験(コンディショニング、トレーニング)を持つトレーナーの方とお近づきになれまして、贅沢にもパーソナルトレーニングを受けさせていただく機会を得ました。

レーニングといっても、もちろん「ランナー向けトレーニング」です。 さて、「パーソナルトレーナー」というと「筋トレのコーチ?」みたいな印象をお持ちの方がいらっしゃると思います。当然メニューの中には筋トレを含むケースもありますが、それはトレーニングの中のほんの一部にすぎません。

前置きが長くなりました。今回、ランナー向けパーソナルトレーニング体験をさせていただいたのは、名古屋を拠点に活動している「マタドール・トレーナーズ」代表の浅見誠さん。さきほども触れましたが、本場アメリカでトレーナー経験を積み、現在は実業団選手から小中学校の子どもたちまで、幅広い層の運動指導に携わっていらっしゃいます。

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通常、浅見さんが行うパーソナルトレーニングはスポーツジム内で実施することが多いのだそうですが、当日は南区の大高緑地でのセッションとなりました。私自身パーソナルトレーニングは初体験。いったい何をやるのだろうと前日の夜から興味津々でした。

2.いよいいよパーソナルトレーニング開始!

パーソナルトレーニングはあくまでも個人の能力を最大限に引きだし、最良の状態にコンディショニングするのが目的。ですからたとえば「インターバル」や「ペース走」など、「走る」トレーニングを行うわけではありません。それらは「コーチ」の仕事であり、「トレーナー」の仕事ではないからです。

なので、いま所属しているチームや走友会があっても、パフォーマンスアップやコンディショニング目的でパーソナルトレーニングを受けるのは大いにアリ!というわけです。

さて、まずは「姿勢」のチェックから。直立姿勢の私を前から後ろから横からナナメからくまなく見て、アライメント(骨の配列)やカラダのタイプを見極めます。本来はじっくりとカウンセリングして、その人のカラダの状態や目的からメニューを組み立てていくのだそうです。

たとえば「半年後のフルマラソンで4時間を切りたい!」という同じ目的を持った2人がいても、それぞれのタイプによってまったく異なるトレーニングメニューになることもあり得るのだとか。

つまり、いくら素晴らしいトレーニングメニューでも、その人に合っていなければ「無駄な動き」以外の何ものでもありません。まさに「オーダーメイド」のトレーニングといえます。本や雑誌に載っているトレーニング方法が、本当に自分に合っているかどうかを見極めるのはじつに難しいことです。

姿勢のチェックが終わると、つぎは様々な動きから私の「弱点」や「傾向」を診断。「様々な動き」といってもけっしてハードなものではなく、足を大きく前や横へ出す動作を繰り返したり、腕を大きく上げたりといった基本的なもの。

30分以上にわたってこうした動作チェックをじっくり行ってもらったところ、私は「ウラが弱い(固い)」という結果に。ウラとは、具体的には「ふくらはぎ」と「ハムストリングス(太腿の裏側の筋肉)」。逆に大腿四頭筋は発達しているので、「ブレーキをかけるような走りをしているのではないか」とのこと。

これらに加えて「腸腰筋」も固いと指摘をうけました。 そういえば、先日受診したエイド・ステーションの増田院長にも同じようなことをいわれました。2人の専門家に指摘されたのですから、私は「ウラが弱い男」確定です。

通常のパーソナルトレーニングはカウンセリングによって綿密にメニューを作成し、順序立てて行っていくのですが、今回は「パーソナルトレーニングの概要を体験」させていただくという主旨でしたので、駆け足でいろいろなトレーニングやストレッチ方法を教えてもらいました。下の写真は「重心を上に」を意識するエクササイズ。2枚目と3枚目は「肩甲骨をほぐす」エクササイズの一例です。

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3.意外にもビギナーに多いパーソナルトレーニング希望者。

浅見トレーナーの言葉で印象的だったのが、「鍛える」のではなくその人が持つ「機能を引き出す」ということ。そのためには対象者のポテンシャルや日々変化するカラダの状態を見極めなければなりませんから、あらゆる分野のノウハウと経験が必要とされるでしょう。

「そんな専門的なトレーニング、私には関係ない」と思われる方、じつはその正反対で、パーソナルトレーニングを希望される方はほとんどがビギナーか、あるいはまったく運動経験がない方も少なくないとのこと。

「走ってみたいんだけど、心配だからアドバイスを」という感じで問い合わせてこられる方もいらっしゃるそうです。 他にも「シェイプアップしたい」「初レースを完走したい」「国際マラソンに出場したい」など、目標はさまざま。ちょっとだけ月々のおこづかいに余裕がある方なら、トレーナーを「独占」できるパーソナルトレーニングはぜったいおすすめです。

料金や詳細はマタドール・トレーナーズのホームページで確認してください。「いきなりパーソナルトレーニングまでは・・・」という方に朗報!9月5日にあのRunupのオープニングイベントとして、浅見さんによる「体幹トレーニングで楽にキレイに走る」が開催されます。

9月5日はチームe3の練習会があるので私は参加できませんが、会場が同じ名城公園とのことなのでチラッとのぞかせてもらうかもしれません。 さらには9月11日から月に1〜2回、計7回にわたって「マラソン・ランニングセミナー in 名古屋」を開催するそうです。

このセミナーは「講義(実習あり)」中心のユニークなランニング講座で、「スポーツ生理学」「スポーツ栄養学」「筋力トレーニング」「ケガ予防・対策・処置」など、ランナーにとって興味深いお話が約2時間(1講義)にわたってみっちり聴講できます。このセミナーについては、近いうちに具体的な内容を取り上げたいと思います。