公園を走る大会の参加者に求められる特別な安全意識。

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札幌市で行われていたマラソン大会開催中、参加ランナーと一般歩行者が衝突した事故。当初は地元メディアが報じるローカルニュースの扱いでしたが、一夜明け大手マスコミもこぞって報道。リアルマラソン大会復活の機運に水を差すこととなりました。

ラソン大会は大きく、規制された公道を走るタイプと、公園や河川敷を走るタイプの2つに分けられます(トレラン除く)。

前者は自治体主催大会、後者は主に民間主催大会です。 もっとも、民間事業者が単体で公道を規制してマラソン大会を主催するのはまず不可能。このため、必然的に民間事業者は公園や河川敷(のサイクリングロードなど)を使用することになります。

その際、公園全体を専有・規制することは例外を除きできません。参加ランナーは「一般来園者もいる」ことを常に意識しながら走る必要があります。

逆に一般来園者や歩行者には、ランナーに道を譲る義務も義理もありません。 このため、参加ランナーは規制された公道を走る大会とはまったく異なる安全意識を持ち、大会に臨まなければならないのです。

しかし、スタート直後は興奮状態で周囲が見えにくくなりますし、レース終盤に差し掛かかるにつれて注意力が散漫になり、ついつい「一般来園者もいる」という意識が飛んでしまう瞬間があります。

このような場合に備えて参加者をフォローし、うまくコントロールするのが運営者ということになりますが、今回は不幸にも事故が起こってしまいました。

それにしてもタイミングが最悪でした。コロナ禍にあって、まずは民間から徐々にリアルマラソン大会を復活していこうという矢先、ラソン大会がネガティブな視点で一般の注目を集めてしまったのは残念です。

公道を走るロードレースへの参加がほぼ望めないなか、公園・河川敷で開催されるマラソン大会は貴重な存在。主催者と参加者は、今一度気を引き締めて大会に臨む必要がありそうです。