今がトップシーズン!トレラン中スズメバチに襲われないために。

トレランレースで参加者が相次いでスズメバチに刺されたニュースを見て、「10月なのにスズメバチ?」と驚かれた方も多いと思います。

各社報道の通り、8日に岐阜県高山市で行われた「飛騨位山トレイル」で、参加のうち42名がスズメバチに刺される事故が起きました。中には1人で20カ所も刺されたという報道もあり、よほどの大群だったことが伺われます。

私も以前、スズメバチではありませんでしたがトレランレース中にハチに刺された経験があります。

前方の選手から「ハチだ!」という声がした次の瞬間、ふくらはぎにバットで殴られたような激痛が走りました。見るとハチのものと思われる針が刺さっており、10年以上経過した今でもアザが残っています。

あのときの痛みからして、一度に20カ所も刺されるという状況がいかに過酷であるか・・・想像もつきません。被害に遭ったランナーの1日も早い回復を祈ります。

さて、冒頭の「10月なのにスズメバチ?」ですが、スズメバチと聞くと夏の昆虫というイメージをお持ちの方もいると思います。しかし彼らがより活発になるのは初秋の9〜11月。まさに今はスズメバチのトップシーズンなのです。

レースに限らずトレランが心地よい季節だけに、じゅうぶん注意したいものです。 トレイルランナーの“天敵”は数あれど、スズメバチほど遭遇率が高く危険な生き物はいないでしょう。

過去に刺された経験がある人は、アナフィラキシーショックで危険な状態に陥る可能性も。 こちらから刺激しない限り襲ってこないとはいいますが、知らず知らずのうちテリトリーに近づいている可能性があります。

「飛騨位山トレイル」での事故も参加中のランナーがスズメバチの巣にちょっかいをかけるとは考えられないため、悪い偶然が重なってしまった不幸なケースといえるでしょう。

名古屋市ではハチに刺されないための対策として以下を挙げています。

  • 巣に近づいたり、イタズラしない。
  • ハチが餌をとっている時は、刺激しない。
  • ハチは黒色に対して激しく攻撃する性質があるため、ハイキングなど野外に出かけるときは、黒い着衣は避ける。
  • 匂いはハチを刺激するため、ヘアスプレーや香水などの化粧品の使用にも注意する。


もしも刺されてしまったら・・・

  • 刺された場所からできるだけ遠ざかる。
  • 傷口をよく洗い流す。
  • 患部に抗ヒスタミン軟膏を塗る(アンモニアは効果なし)。
  • 症状がひどい場合は、速やかに医師の診察を受ける。
  • ポイズンリムーバーを携行する。

スズメバチはどこにでもいるものと考え、とくにトレランで山に入る際は上記のことに注意を払いたいものです。