「トレイルランニング」といえば、日本では「山を走る」ハードなイメージが強いもの。しかし本来は、平原、湖畔、田んぼのあぜ道など、「自然と親しみながら走る」ことをさす言葉だと解釈しています。
こうした広義な意味でトレランを楽しむためにはコース選びが最重要。たとえば「モンブランの雲上トレイルを走る」と聞けば、ランナーなら誰もが心おどるはず。そんな、聞くだけでワクワクするようなロングトレイルが日本各地に整備されています。
日本全国のロングトレイルの設置と整備、そして広報活動を行っているのが「日本ロングトレイル協会」。公式サイトには、北は北海道から南は国東半島(大分県)まで、全29箇所のコースが紹介されています(内6箇所は整備中・計画中トレイル)。
具体的には、●北根室ランチウェイ●十勝ロングトレイル●奥津軽トレイル●信越トレイル●浅間ロングトレイル●浅間・八ヶ岳パノラマトレイル●安藤百福センタートレイル●八ヶ岳山麓スーパートレイル●塩の道トレイル●霧が峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル●金沢トレイル●高島トレイル●山陰海岸ジオパークトレイル●国東半島峯道ロングトレイルなど。
各ロングトレイルの紹介文を読んでいるだけで脚がうずうずしてきます。たとえば・・・『広大な共同牧場や酪農家の庭先を通る歩く道です。放牧地を横断するマンパス(人のくぐり戸)も楽しみの一つです(後略)』(北根室ランチウェイ)
『見渡す限り広がる農村風景のなかをゆっくりと歩くコースを設定し、拠点では地場産品の料理を提供します。(中略)都会では見ることのできない天の川が広がる満点の星空など、十勝の魅力を知っていただけるポイントをご用意』(十勝ロングトレイル)
『標高1,400mに位置し、アイスクリームが都市部で大人気の長門牧場をスタートし、蓼科山の麓に広がる女神湖、白樺湖を経由。中信高原国定公園の霧ヶ峰高原や歴史の道中山道を通り、終点の美ヶ原高原を目指す約38kmのトレイル』(霧が峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル)
・・・どうですか。「走りたい!」と思いませんか?下の写真は中央分水嶺トレイル(の一部)。名古屋から比較的訪れやすいエリアです。
いわゆる「トレイルランニング」と身構えず、「自然を愛でながらゆっくり走る」という意識でロングトレイルにのぞめば、ふだんのランニングではけっして味わうことができない開放感・爽快感に包まれるでしょう。
<注意>紹介されているロングトレイルはあくまでも「歩く」ために整備されています。区間によっては走ることを禁止している場合もあります。マナー・ルールを遵守し、節度をもって利用しましょう。