最近ふたたび増加傾向!?代理出走はダメ、ゼッタイ!

いよいよマラソンシーズンカウントダウン!この時期、たまに話題にのぼるのが「代理出走」問題。過去に何度も取り上げていますが、先日「○○さんが出られなくなったから代わりにに走るんだ〜」と、無邪気に話すランナーに遭遇。なんの疑いもなく代走しようとしていることに愕然としました。

ランナーではない方、あるいはランナー歴が浅い方の中には「出られなくなったのなら誰かに走ってもらった方がいいのでは?」と思われるかもしれません。 では「なぜ代理出走がNGなのか」。

その理由の一つ目は、ラソン大会が「落命リスクのあるスポーツ競技会」だからです。 残念ながら、マラソン大会では毎年数人の方が命を落としています。仮に替え玉ランナーがレース中に死亡または意識不明に陥った場合、当然ながらまったくの別人として扱われます。

違う型の血液を入れられるかもしれませんし、本来の申込者ではないため保険も適用されません。 それでも「自己責任は承知している。走りながら死ねるなら本望!」と強弁する人もいるでしょう。

しかし、本人は死んじゃったらおしまいですが、遺族が主催者を訴えることもじゅうぶん考えられます。 こうなったらもう、主催者はふんだりけったり。多大な迷惑をこうむることに。

だから「代理出走はダメ」と、どの大会も強く訴えているわけです。 代走NGの理由2つ目は、「赤の他人に成りすまして走って虚しくありませんか?」ということ。替え玉出走する人の中には、もしかして「初フル」の人がいるかもしれません。

誰かの代わりとしてフルマラソンを走り、いったい何が残るというのでしょうか。沿道からの声援も、フィニッシュラインを越えたときの感動も、すべてどこかの誰かに向けられたもの。 他人の名前が入った記録証を見たとき、きっと自己嫌悪と虚しさにさいなまれるはずです。

理由3つ目は単純に「卑怯」だということ。たまに、替え玉ランナーが入賞して後から発覚、入賞取り消し・・・というニュースを見聞きしませんか。 ナゴヤエリアの大会では過去に「いびがわマラソン」で、実際には出走していない妻のタグを付けて走った男がいたそうです。

発覚後、たしか新聞沙汰になりました。そう、成りすましランナーは新聞沙汰になるほど悪質な行為なのです。

最近ではしっかりとした管理のもと、自らの出走権を第三者に譲渡できるRUNNETの「ゆずれ~る」システムもだいぶ広がってきました。 もしもやむをえぬ理由で大会出場が困難になった場合、まずはこうしたサービス対応大会であるか確認してみてはいかがでしょうか。

ただし、ゆずれ~るシステムを採用していないからといって大会側を非難するのは筋違いであることも付け加えておきます。

繰り返しますが、ラソン大会は一般のイベントとは一線を画す、落命リスクのあるスポーツ競技会です。オークションで出走権を売る・買うことはもちろん、代理出走はしない、させない、ダメ、ゼッタイ!