旅ラン日本 vol.8【奈良・明日香】

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観光ランの実践編として、奈良県の明日香村を走ってきました。明日香村は数々の遺跡や寺社、奇妙な形の石像物が点在していることで有名です。主要なポイントをつないでいくと全行程は10キロほど。起伏もほとんどなく、まさに観光ランには最適でした。

スタート地点は近鉄「飛鳥」駅。大きな荷物はホテルに預けてきましたので、コインロッカーは使いません。服装はトレイルランニングするときのウェアリング+バックパックです。

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明日香村の観光は、村内を巡回するバスかレンタサイクルが一般的。走っていて感じたのは、このレンタサイクルに乗った人たちが非常に危ないこと。ふだん乗り慣れていないためか、ハンドルをさばききれずに高速でつっこんでくる人がたくさんいました。

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道はこんな感じ。村自体は畑が広がるのどかな農村です。所々に道案内が立っているので、迷うことはありません。

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第一ポイントは、飛鳥駅から500メートルほどの「猿石(吉備姫王墓)」。王墓だけにしっかり柵で閉ざされていました。

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猿石からさらに550メートルほど進んだところに「鬼の雪隠」と「鬼の俎」と呼ばれる石像物が。古代の人たちは何のためにこのようなものを造ったのでしょうか。不思議です。

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突進してくる自転車を除けながら700メートル進むと、観光パンフなどで必ず出てくる「亀石」がありました。道の横にドンッと無造作に置かれており、とくに柵などは設けられていませんでした。

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亀石から600メートル進んだところにあるのが「橘寺」。聖徳太子生誕の地とされる寺院です。田んぼの中にたたずんでいるのがなんとも風情を感じます。

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橘寺の裏手の階段を降り、1.4キロほど進むと、一帯が公園として整備されている「石舞台古墳」に到着です。石舞台を見るだけで250円かかりますが、いちおう明日香村のメインなので間近で見ておきました。

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石舞台からは「岡寺」を経由して林の中の「酒船石」へ。この酒船石にはなんとも不思議な幾何学模様が描かれています。しばし古代ロマンにふけろうとしたところ、いきなり現れた家族連れの子どもたちが土足で石に上がって暴れはじめたではないですか。千年以上も前に造られた遺跡なのに、泥だらけの靴で踏みにじる子どもを注意しない親が悲しくなりました。

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酒船石から林の中の心地よい道を抜けて、最終目的地「飛鳥寺」に向かいました。

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飛鳥寺は日本最古の本格的寺院といわれており、本堂内に鎮座する「飛鳥大仏」もまた日本最古の仏像なんだそうです。ちなみに飛鳥大仏は「写真撮影可」です。なんと懐が深いのでしょうか。合掌。

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飛鳥寺を参拝した後は、甘樫丘を横目にゴール地点の橿原神宮前駅へ。全行程はざっと約10キロぐらいでした。これなら初心者の方でもじゅうぶん観光ランが楽しめると思います。起伏が少ないのと、うまい具合に観光ポイントが点在しているのも疲れを感じさせない理由かもしれません。奈良県明日香村。自信をもって観光ランにおすすめします。