国宝松江城マラソン 2018 vol.1<大会のポテンシャル>篇。

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第1回 国宝松江城ラソンを実走取材してきました。島根県では14年ぶりの開催となる市民マラソンで、5000人を超えるランナーが紅葉で彩られた松江路を駆け抜けました。 

過去にフルマラソン開催実績があるとはいえ、事実上の第1回となる今回の「国宝松江城ラソン」。どのような大会になるのか、期待を持って松江入りしました。 ■町のおもてなし 国宝松江城出雲大社出雲市)など、国内有数の観光資源を擁するエリアだけに、まちそのものが他県からの“観光客を迎え入れ慣れている”という印象を持ちました。

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沿道の声援も素朴であたたか。家の前に大きなござを敷き、親族一同(?)で応援そのものを楽しんでいる様子はほのぼのとした気持ちにさせてくれました。

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給食エイドの充実度が事前にわからず念のため補給食を携行しましたが、心配は杞憂でした。意外と私設エイドも多く、とくに32km地点ぐらいでいただいたミネストローネはおいしかった!

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もちろん学生さんたちを中心としたボランティアの皆さんも、エイドやスタート・フィニッシュ会場などあらゆる場所で大活躍。

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■コース おおむねフラットですが、終盤ややアップダウンあり。総合体育館脇の路上をスタートして、すぐに松江城近くを走ります。このとき、わずかですが天守を眺めることも。

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欲をいえば松江城の周りをぐるりと走ることができれば、より城下町の風情を楽しめたかなと思いますが、これは仕方ないことでしょう。 その後、宍道湖の東端をかすめてふたたびスタート地点付近を通過し、14km地点ほどから中海沿い(島根県内)に大根島、江島とぐるり一周。紅葉と水辺の美しい景色が20kmほど続きます。

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つまりコースの半分は中海沿いということに。ただ、河川敷と異なり延々まっすぐというわけでもなく、少しづつ変化する景観は走っていて飽きませんでした。

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途中、「ベタ踏み坂」として有名な江島大橋が何度も視界に入ってきます。見る角度によって坂の勾配が違って見えるのが興味深かったです。

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■大会運営

第1回ということもありやや荒削りな面はありましたが、都市型マラソンにありがちないかにも“マニュアル通り”な運営ではないところが、逆に好感を持てました。第2回大会をぜひとも開催していただきたいため、僭越ながらこれだけは改善してほしい点を少しだけ。

 

まず、会場の総合体育館は広くて立派な施設なのですが、「当日受付」「男女更衣室(兼待機場所)」「荷物預かり」がすべて同体育館内だけに集中していたため大混雑。とくに荷物預けが更衣場所の奥に設けられており、案内看板もないため場所がわからず右往左往する選手の姿が目立ちました。

 

何よりも混雑に拍車をかけていたのが動線の曖昧さです。入る人と出る人が入乱れ、荷物預けのピーク時はとくに混乱をきたしていました。 2点目はトイレです。残念ながら致命的に少ないと感じました。「1にトイレ2にトイレ、3・4もトイレ、5にトイレ」と言われるぐらいマラソン大会にとって最重要事項のはずですが、どのようなシミュレーションをもとに数を決めたのでしょうか。

 

ただ、以上のようなことはすぐに改善可能なこと。きっと第2回大会ではきっちり修正してくれるのではないかと期待しています。

 

■アクセス・観光

松江、出雲エリアはビフォー&アフターレースの楽しみも充実。名古屋空港から出雲空港まで空路わずか55分で結ばれているのも大きなポイントです(ちなみに今回、帰りは追い風に乗って飛行時間なんと40分でした)。

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市内の電車やバスの本数は多いとは言えませんので、できれば出雲空港からレンタカーで動くことをおすすめします。リーズナブルな会社なら2泊3日でも6千円台で借りられます(軽自動車)。

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※次回は大会レポvol.2<レース前半>篇をお届けします。