2016 長野マラソン vol.1<シルバーゼッケン>篇。

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第18回「長野マラソン」を実走取材してきました。2007年に長野でフルマラソンデビューし、以来10年にわたって出場し続けてきた唯一の大会です。長野のサクラはすでに散っていましたが、今年も信濃路には色とりどりのランナーの花が咲きました。 

長野マラソンでは第1回大会からの連続申込者にゴールドゼッケン、延べ10回以上申込者にシルバーゼッケンが贈呈されます。 今回、前日受付でシルバーゼッケンを受け取ったとき、「初フルから10年が経ったんだ」と感慨無量に・・・。

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資料によると今大会のゴールドゼッケン該当者は368名、シルバーゼッケンは1531名にものぼるそう。長野マラソンはこの「リピーター(=ファン)」を大切にすることにおいて他大会と一線を画しています。

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私の周りにも「あと◯回でシルバーゼッケン!」と、楽しみにしているランナーは少なくありません。 長野マラソンに限らず、この「リピーター=ファン」をいかに育てるかが、今後のマラソン大会の生き残りをかけた重要な要素の一つになると考えます。

 

ただし、東京マラソンや大阪マラソンのように、運だけが頼りの人気「抽選」大会でリピーター(連続出場者)を優遇したら、確実にブーイングが起こるのでこれ以後の話ではこうした大会は除外。

 

さて、現在のマラソン人気は(何年先かはわかりませんが)いずれ下火になるでしょう。大会は徐々に淘汰され、一部の人気大会をのぞいて「望めば誰でも出られる」日が再びやってくるに違いありません。

 

そのとき(マラソンムーブメントが去ったとき)、大会を支えてくれるのは昔からの「リピーター=ファン」に他なりません。末永く大会を続けたいと考える主催者ならなおのこと、黙っていても人が集まる今だからこそ、リピーター=ファンを育てる施策を始めるべきではないでしょうか。

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こうした点で、長野マラソンはじつにうまくファンづくりを行っているなという印象を持ちました。(新興都市型マラソンにありがちですが)表面的な企画で「大会の特徴」を取り繕うのではなく、5年先、10年先、30年先を見据え、じっくりとマラソンを文化として育てようとする意志が伝わってくる大会です。

 

もちろん、ゴールド&シルバーゼッケンや3年連続サブスリー表彰などのわかりやすい施策だけではなく、地に足のついたホスピタリティが街全体に根付いているからこそ“長野ファン”が増え続けていることは言うまでもありません。

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※明日はvol.2<レース>篇をお届けします。