消滅危機(?)を乗り越え長野マラソンが開催を宣言!
超優良人気大会「長野オリンピック記念 長野マラソン」が、次回、2012年大会の開催決定を発表。「長野はもう開催しないのでは?」と危惧していただけに、心からホッとしました。
ご存知のとおり、ことしの大会(第13回)は震災の影響で中止となりました。大会事務局は、出場予定だった参加者のエントリー料その全額7千600万円あまり(8,973名分)を被災地に寄付しました。
この報道を見たとき、「長野、次回も開催できないのでは?」と心配になりました。なぜなら・・・他のマラソン大会でも「中止→エントリー料を義援金に回す」という流れは多く見られましたが、それは「必要経費を差し引いた額」がほとんど。
ご存知のように、マラソン大会は当日までにさまざまなコストがかかっているため、悪天候など不可抗力で大会中止となった場合はエントリー料を返還しないのが原則です。
ですから長野マラソンのように「全額(分)」寄付という発表を見てちょっと驚きました。案の定、すでに使用してしまった分は「長野オリンピック記念基金」から捻出したとのこと。「ほぼ底をつく」といわれていた虎の子の基金に手を付けてしまったわけです。
これに加え長野マラソンは第12回大会から、長年メインスポンサーをつとめていた大手流通が離れ、「ナンバーカードにスポンサー名なし(=じゅうぶんな協賛金なし?)」という異例の状況下に置かれていたのです。
こうしたことから、まさか残り少ない基金に手を付けてまでエントリー料の全額分を寄付するという行動に出るとは夢にも思いませんでした。
「もしかして長野マラソンはその歴史に幕を閉じるつもりではないか?」とまで想像を巡らせてしまいました。
・・・とこんな流れがあったものですから、今朝「2012年大会開催決定」の報に触れ「ホッとした」というわけです。
しかも14回大会は定員が1万人に増員! 中止となった今年の大会参加予定者が優先的にエントリーできる一次募集(9月)につづき、一般向けの二次募集(10月)もあります。
沿道のあたたかな応援やランナー本位のソツのない運営。そして「仮装禁止」を明確に謳うなどブームに迎合しない硬派な面も併せ持った「長野マラソン」。
「正統派市民マラソン」として自らの道を貫く(しかも不動の人気を誇る)長野マラソンは、もはや貴重な存在といえるでしょう。