“市民マラソンの矜持”長野マラソンを走りたい理由とは?
まだシーズンインもしていないこの時期に、7ヶ月後のシーズン最終戦のエントリーを済ませる・・・なんとも先の長い話で実感がわきません。シーズン最終戦とは、もちろん来年4月15日に開催される「長野マラソン」のことです。
ご存知のように、前回大会は震災の影響で中止となりました。「次回大会の開催も危ういのではないか」と勝手に心配をしておりましたが、フタを開けてみれば定員を増員しての開催が決定!ホッとひといき・・・入れたのもつかの間、早くもエントリーがスタートしました。
長野マラソンのエントリーは俗に「予選会」と揶揄されるほど困難を極めます。パソコンの前で2時間~5時間は粘らないとエントリーに成功しません。3時間以内にエントリーできた人は「サブスリー」として讃えられるほど。
中には、パソコンの前でいつまでたっても変化しない画面を眺めること5時間、やっと遷移した画面上に映ったのは「定員に達しました」の文字だった、なんて悲劇も起こっています(実話)。(タイミングなのでしょうか、すんなりエントリーできちゃう人もいます・・・)
このように日本一過酷な「予選会」を突破した者だけが参加できる大会、それが「長野オリンピック記念 長野マラソン」なのです。つまり、長野の出場者は「何が何でも走りたい!」という強固な思いを持ち続けたがゆえにスタートラインに立てた「本気度100%ランナーの集まり」なのかもしれません。
こうして考えると、長野マラソンがここまで人気があるのは、「参加者の質が高い(速いという意味ではない)」ことも大きな理由のような気がします。
さて、次回2012年大会では、中止となった2011年大会にエントリーしていた選手に「優先エントリー権」が与えられました。期限内に参加料を振り込めば、「予選会」に参戦することなく100%出場できる特別措置です。
この第1次エントリー分を本来の定員1万人から差し引いた人数が、10月22日午前10時からスタートする第2次募集(一般募集)の定員数。少なくとも2,000人ぶんの枠は確保されています。
ここで大事なこと。長野マラソンは制限5時間です!歩いてもフィニッシュできるような制限を設定する歩け歩け大会もどきとは思想からして異なります。明らかに5時間以内にフィニッシュできそうにない人(練習する気がない人)や、ゆっくりファンランしたい人は他の大会へのエントリーがおすすめ。
「出たくて仕方がない!」「この大会にかけている!」、そんな純粋なランナーが多い大会、それが長野マラソンなのです。こうした、普段からまじめにトレーニングに励んでいるランナーに一人でも多く出場してほしい!
「ブームに流されない。地元との一体感。無骨なまでの競技志向。それでいてホスピタリティは超一流」。長野マラソンは、「市民マラソンの本質とは何か」を再認識させてくれる大会なのです。