「足先と膝の向き」で走りが変わる!?<前編>。

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市民ランナーのみなさんは、走るときに「足先や膝の向き」を意識したことがあるでしょうか。私はありません。ランニングフォームの基本として聞いたことがあるのは、「背筋を伸ばす」「骨盤を立てる」「ひじを引く」ぐらい。あまり聞き慣れない、「足先と膝の向き」で走りが変わるとは、いったいどのようなことなのでしょうか。

さる5月9日、第2回目となるe3ランニング・クリニックが開催されました。テーマはズバリ「足先と膝の向き」。プレ開催の「手のアライメント」、第1回の「腕振り」に続き、他のランニングクラブのカリキュラムとは一線を画すじつにマニアックなテーマです。面白そう。

まずは軽めのウォーキング&ストレッチを行った後、メンバーが5人ずつ歩いて動作チェック。みんなで足先や膝の向きを観察します。すると、少なくとも男性のほぼ全員の足先が外側を向いていました。つまり「逆ハの字」の状態。これがランニングになると、開いている角度がさらに広がったのは興味深い現象でした。

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簡単にいえば、参加者(とくに男性)のほとんどがいわゆる「がに股」あるいはその傾向が強いということ。何を隠そう私自身、超がつくほどのO脚(がに股)で、見た瞬間に「あ、あいつがに股だ!」と指をさされるレベルです。

成長期に激しくサッカーをやっていたことも関係しているのかもしれませんが、今でも膝自体が外側に大きく湾曲しています。高校生のころ、お医者さんから膝が曲がっていることで「身長10センチぐらい損してるね」といわれたこともあります。

そんながに股糞野郎の私ですから、今回のランニング・クリニックには「もしかしてO脚の矯正方法も教えてもらえるのでは?」と、誰よりも楽しみにしていたのです。

コーチいわく、「ランニング中に足先と膝が外側を向いているということは、脚の外側の筋肉ばかり使っている証拠(内側の筋肉が使われていない)」とのこと。これを放っておくと、せっかくのパワーがうまく伝わらないばかりか、「腸頸靭帯炎や梨状筋症候群などの障害を引き起こしやすくなる」そう。けっこう怖いんですね。

がに股になる原因としては、「骨盤の後傾」「腹筋が弱い」「下腿三頭筋やハムストリングスが硬い」などの理由があげられるそうです。

骨盤の後傾とはいわゆる「腰が落ちる」状態。腰が落ちたランニングフォームほどジジむさくてカッコ悪いものはありません。というか私です。

果たして「足先と膝の向き」を意識することで、がに股やカッコ悪いフォームを直すことができるのでしょうか!「矯正エクササイズ」とはこれいかに!・・・長くなっちゃったので続きは<後編>で。