ランニングギアの進化には目を見張るものがあります。その裏で、いつのまにか市場から消えていったアイテムやサービスもたくさん。本日はそんな、いつのまにか市場から消えていった「懐かしのランニングギア」を振り返ってみたいと思います。
【1】ランのイメージを変えたナイキプラス
現在はNike+ SportWatch GPSとして姿を変えている「Nike+(ナイキプラス)」。しかし今から12年前、2006年の登場時はGPS搭載など夢物語。いわゆる「万歩計のカッコイイ版」でした。
デビュー当初のNike+は計測チップを専用シューズにセットして、手元のiPodnanoで操作する仕様。appleとのコラボということもあり、当時はとてもクールでワクワクしたものです。ランニングのイメージを変えた功績は大きいでしょう。
その後、2008年頃に「Nike+スポーツバンド」が登場。
初期型は粗悪な作りで一旦販売中止になりましたが、再び発売されました。いうまでもなく、現在のNike+ SportWatch GPSの原型です。
【2】機能はすばらしかったがデザインがダサくて消滅
YAMAHAが2010年頃から販売していた「BODiBEAT」(ボディビート)をご存知でしょうか。
この商品、当時としてはかなりスグレモノで、走るピッチに合わせたテンポ(BPM)の音楽を自動で流してくれるミュージックプレーヤーでした。 ただ、圧倒的にデザインがダサかった・・・。
ゴツくてデカくて、内心「これは売れないな」と思っていたら、ほどなく市場から消えてしまいました。
【3】ランニングアプリの元祖はこれ
スマホのGPS機能を使ってランニングの走行データを計測する・・・今では当たり前の話ですが、その元祖をご存知でしょうか。 私の知る限り、11年前の2007年にサービスを開始した「adidas GPS RUN」が現在のランニングアプリの先駆けではないかと推測します(単体のGPSウォッチは除く)。
これがその画面(スマホではなく携帯電話です)。自分が走った軌跡を後から見られるのは画期的でした。
adidasとauの期間限定サービスでしたが、今から思えばその1年後に登場する「au Run&Walk」の試験サービスだったことは明らかです。
【4】昔はみんなルーファスばかり
トレイルランや旅ランで欠かせないバックパック。各メーカーが新機軸の機能を謳う新製品を繰り出し、今やどれを選べばよいのか困ってしまうほど。 しかしほんの10年ほど前は種類も限られ、「グレゴリー ルーファス(女性モデルはサンジェム)」の独擅場だった時代があります。
当時、トレイルランイベントを開けばランナーの8〜9割がルーファス(サンジェム)を始めとするグレゴリー製品だった憶えが。もちろん今もグレゴリー ルーファスは健在ですが、トレランバックパック=ルーファスという時代は過去のものとなりました。
【5】くさいニオイを発するディクトンも消滅 マラソンでは距離が長くなるほどカラダの擦れ対策が重要。レース前、ワセリンや専用クリームなどを全身に塗りたくる人は多いでしょう。 ウェア擦れ防止クリームといえば、昔は「ディクトンスポーツ」という商品が非常に有名でした。
しかし・・・これがくぅ〜っさい。大会当日のシャトルバス車内は、おじさんたちから発するディクトン臭が充満。私は独特のニオイがどうしても苦手で、1回使ったきり誰かにあげてしまいました。
ほどなくしてディクトンスポーツは市場から消滅。その後、ニオイが改善された「ボルダースキンケア」という商品に生まれ変わり、現在も販売が続いています。いま思えばあのディクトン臭が懐かしく、もう一度かいでみたい気もしないではありません。
懐かしのランニングギア、いかがでしたでしょうか。そうえいばガーミンも昔は超巨大で、腕に弁当箱つけているみたいでしたね。