市民ランナーの楽しみ「旅ラン」の定義とは?

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ゴールデンウイークは終わってしまいましたが、市民ランナーにとってこれから楽しみなのが「旅ラン」です。旅ランという言葉自体はずっと以前からありましたが、いわゆる“ランブーム”を反映してか最近はTVや書籍で見かけることが多くなりました。

5月2日付け中日新聞(夕刊)に掲載された「旅ラン」の記事。ご覧になったでしょうか?私も取材協力させていただきました。記事によると、ランニングを気軽に楽しむためのアクティビティとして旅ランの人気が高まっているようです。

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取材時に質問されたのが「旅ラン」の定義。似たようなもので「マラニック」という言葉があります。違いは、マラニックが「走り主体」で旅ランが「観光主体」であること。 マラニックは「目的地までのランニングそのものを楽しむ」旅ランは「点在する見どころをランニングでめぐる」というイメージでしょうか。

最近では観光業界を中心に、マラソン大会への遠征を「旅ラン」と称することもあります。しかし、広義な意味では「旅ラン」かもしれませんが、私には少し違和感があります。 たとえばマラソン大会の前日あるいはレース後に「走って観光」するなら正真正銘の旅ランですが、とくにフルマラソンウルトラマラソンの場合、レース前後にまとまった距離を走るのは現実的に難しいでしょう。

「マラソン大会で遠征→疲労を貯めないため前日は歩いて観光」・・・これは単なる「遠征旅行」ではないでしょうか。つまり、「走って観光する」という行為が伴って初めて「旅ラン」と呼べると思うのです。

観光業界や出版業界としては「旅ラン」というワードのほうがなんとなく小洒落ているので、そう称しているだけなのかもしれません。