第7回「いわて銀河100kmチャレンジマラソン」を実走取材してきました。
震災後間もない3月24日、大会事務局が「開催」を宣言したその日に勢いで電撃エントリーしてしまった今大会。レースを終えて丸2日。走っているときのツラさ・苦しさは徐々に印象から薄れ、岩手の方々のあたたかさばかりが思い出されます。今回はレポ第1回目として、大会全体を通して感じたことを記したいと思います。
私自身、東北に足を運ぶのは初めてのこと。関東・東北はまったく縁がなく、東京より北は埼玉県ですら足を踏み入れたことがありませんでした(北海道はのぞく)。まったく土地勘がないものですから、旅費を計算したときあまりにも高額だったため愕然としました。
このような場合、「元とらなきゃ」と必然的に大会を見る目が厳しくなってしまいます。貧乏人の性(さが)でしょうか。結論からいうと、「いわて銀河」は名古屋からわざわざ出かけるに値する素晴らしい良大会でした。
その第一のポイントは「ホスピタリティの高さ」。小さな町が住民と一体となって盛り上げようと努力する姿勢は、“いびがわのウルトラ版”といえば分かりやすいかもしれません。 ウルトラマラソン常連の方に聞いても、「おもてなしは今までで一番(ウルトラの中で)」だったとのこと。
とくに飲食&ショータイム付きの前夜祭、いろんな食べ物満載のエイド(一部ではなくすべてのエイドで充実)、レース後に振る舞われるすべて無料の食べ物&生ビール(盛岡じゃじゃ麺、シュウマイ、オムレツ、お煮しめ、チジミ、おにぎり、ビールぜんぶタダ!)・・・。
いわて銀河は、地元のおばちゃん・おじちゃんや中高校生のボランティアにかなり助けられている大会です。エイドごとに親しく話しかけてくれて、とても力になりました。
しかもボランティアや沿道の方々は、ランナーにどう声をかけたらいいか熟知していらっしゃるのには驚きました。 「あと200mで長いトンネルだよ。中は寒いから、ここでは水かぶらないほうがいいよ」とか、自分への敗北感にさいなまれながら歩いていると、すかさず「あと2km上りが続くから、ここは歩いたっていいんだよ。そのほうがいいんだよ」とやさしく声をかけてくれたり・・・。
もちろん「がんばれ!」のひと言でも大きなパワーになるのですが、選手の心理をくみとった応援はたいへんありがたく感じましたし、実際、レースを進める上の「テクニカルなアドバイス」としても役立ちました。 私はこっぱずかしいのでフィニッシュでガッツポーズすることはほとんどないんですが、いわて銀河ではうれしさのあまり思わずバンザイしてしまいました。そのあたりも含めて、レースの様子は後日くわしくお伝えします。 明日はvol.2として「前夜祭」篇をお届けします。