マラソンは心臓を傷つけ機能低下を招く!?

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ランニングトレーニングの継続がもたらすメリット。そのうちもっとも顕著なのは「心肺能力の向上」ではないでしょうか。「最初は1キロも走らないうちに息が切れていたけど、数ヶ月たったら20〜30キロ平気で走れるようになった」なんてよく聞く話です。

ところが最近、カナダ・ラバル大学医学部 Erick Larose教授により、「ラソンは心臓を損傷させる」という研究結果が発表されました(ソース:HealthDay News Japan)。これは聞き捨てなりません。いったいどういうことなのでしょうか。

その損傷の度合いもハンパない数値で驚きます。実験の結果、平均でなんと左心室の半分以上の領域で機能が標準以下に低下したといいますからタダゴトではありません。

実験は45歳の健康なアマチュアランナー20人を集め、VO2max検査や血液検査、さらにはMRIによる心臓スキャンなどを行ったそうです。その結果、とくに競技直後は左心室の半分以上で「炎症」による機能低下がみられたとのこと。

レーニングをあまり積んでいない人は炎症の度合いが高く、日頃から走る込んでいる人は低いということもわかったそうです。

ただし、機能低下した部分を他の領域が補うため、心臓全体の循環機能には変化がないこともあわせて判明。Erick教授いわく「ラソンが危険というわけではない」とのことですからひとまず安心?

筋肉が損傷→修復を繰り返しながら強くなっていくのはよく知られた話ですが、心臓も同じということなのでしょうか。ろくに準備をせずにいきなりフルマラソンを走っちゃうような人は、フィニッシュ後の心臓へのダメージが大きいのかもしれません。