40年の歴史に幕。さようなら、西濃駅伝。
東海地区では数少ない、一般市民ランナーが参加できる本格大型駅伝大会「田口福寿杯中日西濃駅伝」(大垣市)。来年2月に行われる第40回目をもって、その歴史に幕を下ろすことがわかりました。
実行委員会にも加わっている中日新聞によると、かねてより『長時間の交通規制による住民生活への影響や、主管する市陸協の大会役員の確保などが課題』となっており、継続が難しくなったとのこと。
西濃駅伝といえば、一般市民ランナーが本格的な駅伝大会を体感できる貴重な存在。
大会1週前の監督会議、大型バスでの各中継ポイント移動、スタート前の選手個別コールなど、何もかもが本格的な駅伝大会のルールに則って行われる超硬派な大会です。
過去に一度だけ参加したことがあり、2区(3.7km)を受け持ちました。非常に短い距離ながら、今でもランニング人生の五本の指に入るぐらい苦しかったのを覚えています。
呼吸が激しすぎて喉が切れ、出血したのは後にも先にもあのときだけ。「これがタスキの重みなんだ」と、駅伝本来の醍醐味を感じさせてくれたものです。
ゆるいファンラン系のランニングイベントが増える中、こうした市民ランナも参加できる硬派な大会がまた一つなくなってしまうのは残念でなりません。
西濃駅伝は来年2月17日、「田口福寿杯中日西濃駅伝競走大会ファイナル」として開催されます。まだ出場されたことがない方は、本格駅伝大会の緊張感と高揚感を体感してみてはいかがでしょうか。
ちなみに東海地方にはもう一つ、同じく岐阜(多治見、中津川)で11月に開催される「東濃駅伝(中山道東濃駅伝競走大会)」も一般市民ランナーの参加が可能です(原則、陸連登記登録者)。再来年以降は“西濃駅伝ロス”に陥った人たちが流れて、さらに人気が高まるかもしれませんね。
なお、駅伝と似たようなイベントにリレーマラソンがあります。こちらは1人で何回走ってもOKのケースが多く、気軽にタスキをつなげる醍醐味が味わえます。おすすめの大会は、いまエントリーを受け付けている「さわやか健康リレーマラソン」。締切間近なのでお早めにどうぞ。
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●2011「中日西濃駅伝競走大会」レポ。