2008名古屋国際女子マラソン2[新星誕生]編

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桜通大津交差点付近は、選手たちを計3回も見られるおトクな観戦ポイントです。 

人垣が4重、5重、6重ぐらいに重なり、とても沿道に近づけません。

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私が到着したとき、トップ集団はすでに通過(1回目)していました。しかし高橋尚子(以下敬称略)はまだ通過していないとのこと。やがて数分後、沿道のギャラリーがざわつき始めました。どうやら高橋がやってきた模様です。

 

「Qちゃんがんばって~!」の大歓声が名古屋都心に響きます。人垣を押しのけ、なんとか撮影したのが下の写真。かろうじてQちゃんの姿が映っています(白い円の中)。肉眼で判別できるでしょうか。

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この桜通大津交差点手前には、あの悪名高き「18.4km関門」があります。実は桜通大津交差点は、マラソンコースに組み込まれている「ミニ周回コース(名古屋城1周)」の入り口。トップ集団がぐるっと1周回って交差点に戻ってくるまでに通過しないと失格となります。

 

つまり分かりやすく言うと、「周回遅れの選手は時間に関係なく競技中止」を宣告されてしまうのです。トップ選手と遅い選手が交錯する危険を回避するための措置なんだそうですが、トップのタイムによって関門閉鎖時間が左右されるため、改善を要求する声が多いというわけです。 選手が続々と通過していく中、スタッフがついに「競技中止」と書かれた横断幕の準備をし始めました。

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審判員の方でしょうか、「急いでー!」と選手に呼びかけています。

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選手収容車もスタンバイ。いよいよ非情な関門閉鎖のときが・・・。

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と、思ったら・・・競技中止の横断幕をたたみ始めました。閉鎖はなし?

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おじさんたち行っちゃったし・・・。

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どうやら今年は関門閉鎖することなく、無事に皆さん通過できた模様(ここ以前の時間関門で失格した人たちを除く)。 「魔の18.4k関門」に引っかかった選手たちの悲しみに暮れる様子でひとネタ作る予定だったのに残念。理不尽な関門に誰も止められなくて本当によかったですね。今回は先頭集団のスローペースに多くの選手が助けられたようです。

 

つぎのポイントは38km地点。いったい誰が先頭なのでしょうか。昨年とまったく同じ場所でトップを待ちます。やがて中継車が見え、そのすぐ後ろにピンクのユニフォームの選手が。ダークホース的扱いだった天満屋中村友梨香。なんと独走です。

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2位以降を待っていたらフィニッシュに間に合いません。すぐに自転車に乗り、瑞穂競技場へと向かいます。裏道を駆けに駆け、10分ちょっとで競技場到着。すると場内実況の声が聞こえ、中村選手がトラックに入ったことがわかりました。昨年とまったく同じパターンです。

 

間に合うか!? 猛ダッシュで階段を駆け上り、人を押しのけスタンドへ。それにしても観客が多くてまったくトラックが見えません。そこでカメラを高々と掲げ、運に任せて連写。 かろうじて映っていた、中村選手の北京への力走。小っさいけど、撮影成功です。

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その後バックスタンドへ移動し、高橋選手を待つことにしました。次々と有力選手がゴールする中、ついにTV中継も終了。 やがてタイム表示が2時間43分を過ぎた頃、スタンド全体がうなりをあげるような大歓声と拍手に包まれました。Qちゃんが棄権することなく競技場に帰ってきたのです。その足取りは思いのほか軽やかで、堂々とした走りに見えました。

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一夜明けて今日。北京オリンピック代表が土佐、野口に加え、名古屋で優勝を飾ったばかりの中村友梨香に決定しました。3人にはぜひがんばってほしいものです。

 

名古屋国際女子マラソン スナップ集>

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