2008名古屋国際女子マラソン1[ハプニング]編。

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日曜日に行われた「2008名古屋国際女子マラソン」を、昨年に引き続きハードに観戦してきました。まずは自転車で会場の「瑞穂陸上競技場」へ。すると、そこにはマラソン大会とは思えないほどの大群衆が。前回とは大違いの光景に、今大会の注目度の高さを感じました。 

(以下敬称略)今年は高橋尚子はじめ、坂本直子弘山晴美などの“ビッグネーム”が多数エントリー。しかも「優勝=北京五輪出場」の可能性が極めて高いとあって、大会前から盛り上がっていたのはご存じの通り。 それだけにある程度の混雑は覚悟していましたが、バックスタンドまでぎっしり埋まるとは思いもよりませんでした。

 

ちなみに競技場(スタンド)への入場は無料。加えて、歩くだけで汗ばむほどの陽気に恵まれたこともあり、家族で行楽がわりに訪れた人も多かったのではないでしょうか。 今回の観戦プランは、スタート→6km地点→14km地点→18km地点(桜通大津)→38km地点→フィニッシュ、という流れ。もっとも困難を極めるのは、38km地点でトップを撮影した後、瑞穂競技場まで戻ってフィニッシュを見届けられるかという点。 さて、スタート5分前の様子です。スタッフとハイタッチする高橋。

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選手の整列完了後、12時15分ジャストに号砲。

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五輪出場経験もある実力者・大島めぐみを先頭に、大集団がトラックを1周半して名古屋の街へと飛び出していきます。

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次の観戦ポイント、6km地点で待つこと5分。中継車に続き、トップ集団がやってきました。まだ序盤の序盤。高橋、坂本、弘山、原、大南などの“本命”たちが順当に集団を形成しています。

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しばらく一般参加のランナーを撮影した後、次のポイントへ向かいました。裏道をショートカットして、10分ほどで14km地点に到着。まだトップ集団は通過していません。じつはここで、ちょっとした“事件”がありました。

 

トップ集団を待っていたとき、「来たぞ!」という誰かの声。目をこらして前方を見ると、遙か彼方に1人のランナーの姿が。・・・でも、なんかおかしい。 やがてあたりが騒然とし始めました。時間的に明らかにハイペースなのです。「誰!?」・・・みんな釈然としない様子。何かおかしいのですが、その何かが分かりません。

 

すると誰かがポツリと言いました。「中継車は?」。 そうです。トップなら当然、白バイやら中継車やら審判車やらがくっついているはずです。でも、走ってくるランナーは一人。だんだん近づいてくるにつれ、ナンバーカードの数字は300番台であることが分かりました。一般参加のランナーです。

 

選手本人もようやく異変に気づいたのか、私の目の前で走るのを止めてしまいました。本人いわく、どうやらコースを間違えてしまったようです。おかしいな、と思いながらもここまで走り続けてしまったのだとか。 やがて陸連の車が到着すると、ランナーの方は事の顛末を係員に説明していました。

 

しかしレースへの復帰叶わず、残念ながらそのまま棄権となったようです。 もっと早い段階でスタッフが気づいて、コースに復帰させてあげられなかったのでしょうか。どんな経緯でコースを外れたのか気になるところです。

 

国際レースに出場できるほどの選手ですから、けっして“素人”ではないはず。ご本人は笑っておられましたが、心中を察すると胸が痛みます。 ハプニングといえばもう一つ。この時点で高橋がトップ集団から脱落していたこと。通過する集団の中に高橋の姿はありませんでした。

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トップから遅れること5分ほど。ようやく高橋が通過。沿道のギャラリーからは、まさかの展開に驚き半分の声援が送られます。

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高橋の優勝が絶望的となり、レースへの興味がちょっとダウン。気を取り直して次のポイント、桜通大津(18.4km)へと向かいます。