新型コロナがある程度落ち着いたとしても、一定規模以上のマラソン大会の開催は当分のあいだ難しいでしょう。では、いつ、どのようなカタチで“マラソン大会”が再開されるのでしょうか。
今秋〜今冬開催予定だった都市型マラソンが軒並み中止に追い込まれているのは御存知の通り。ナゴヤエリア唯一の市民マラソン、いびがわマラソンも本日ついに中止を発表しました。
まだ開催を諦めていない大会もありますが、富山マラソン、東北・みやぎ復興マラソン、大阪マラソンなど少数派となってしまいました。
そんな中、民間を中心に早くて来月の大会開催を模索する動きも。スポーツイベントのタイム計測を手掛ける株式会社 計測工房の藤井代表が、自身のブログでwithコロナ下における大会についてまとめていましたのでご紹介します。
藤井さんいわく、ランニング大会主催者のうち民間企業について『大会を開催しないことは死活問題』とした上で、『早いところでは6月から参加人数100人ぐらいの小規模レースが各地で細々と復活』するとのこと。 こうしたリスクテイカーたちの決断が呼び水となり、『今年の秋は、雨後の筍のように小さい大会が星の数ほど開催されている』と予測しています。
なるほど。早期に開催するこうした小規模大会が、ワクチンに例えれば治験(臨床試験)の役割を果たすと考えればわかりやすいかもしれません。 段階的な治験なしに、いきなり数千万人にワクチンを打つことはあり得ないのと同様、緊急事態宣言が解除されたからといっていきなり数万人規模のマラソン大会を開催するのは非現実的です。
(考えうる限りの感染予防対策を講じた上で)まずは100名程度の小規模大会が各地で再開(6〜8月?)され、そのデータを大規模大会主催者が分析し、「こうすればリスクは少ない」というエビデンスを得て開催(今秋〜来春?)につなげるという流れは理にかなっています。
最初にリスクを取る主催者企業は、ともすれば自粛警察の格好のマトになるかもしれません。しかし誰かがやらなければ先に進まないのも事実。コロナ死より経済死のほうがはるかに深刻という主張も少なくない中、マラソン大会におけるリスクテイカーの役割は大きいと考えます。
もう一つ付け加えるなら、小規模とはいえイベントを不安に感じる地域住民の方もいらっしゃいます。こうした方々の不安を少しでも和らげる対策の実施や周知も重要であることは言うまでもありません。
■「最初にリスクを取るリスクテイカーはアフターコロナに飛躍する」(計測工房 藤井代表ブログ)