知ってた?東京マラソンの返金規定は他大会ではありえない好条件。

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東京マラソンの一般参加中止発表から一夜明け、大方の良識あるランナーは冷静さを保っている印象。ただ、参加者思いの規定が仇となり、エントリー費の「返金」に関して一部の人たちから不満が出ています。でもちょっと待ってください、実は東京マラソンの返金規定、他大会では類を見ないほど参加者に有利な内容であることをご存知でしょうか。

大会中止の場合、一切返金されないのはマラソン界の常識。東京マラソンは規模が大きく、こうした事情を知らない層が多いことや無知な記者が煽り立てていることも騒動の一因かと思われます。

それはさておき、まずは以下の東京マラソンのエントリー費返金規定をご覧ください。 『積雪、大雨による増水、強風による建物等の損壊の発生、落雷や竜巻、コース周辺の建物から火災発生等によりコースが通行不能になった結果の中止の場合、関係当局より中止要請を受けた場合、日本国内における地震による中止の場合、J アラート発令による中止の場合(戦争・テロを除く)は、参加料のみ返金いたします。なお、それ以外の大会中止の場合、返金はいたしません

いかがでしょうか。荒天や自然災害で中止の場合、なんとエントリー料金が返金される余地を残しているのです。このように主催者にとってリスキーな規定、他の大規模大会ではありえません

たとえば大阪マラソンは『主催者の責によらない事由(地震・風水害・降雪・事件・事故・疫病等)で大会が中止となった場合、参加料等の返金は一切行いません』とし、これが私たちランナーがイメージするスタンダードな規定です。

神戸マラソンも大阪とまったく同じ規定で、京都マラソンは『主催者の責によらない事由で大会が中止となった場合、参加料の返金は一切行わない 』とあっさりしたもの。他の大会もほぼ同じなので調べてみてください。

いかに東京マラソンの返金規定が参加者にやさしい内容であるかご理解いただけたでしょうか。ただ、今回はこの参加者へのやさしさが仇となり、批判の口実を与えてしまったようです。

他大会のように最初から『いかなる場合も返金しない』とシンプルに規定していれば、これほどの混乱は招かなかったような気がします。まあ、チャリティ枠で10万円以上つぎ込んだ方はさすがにお気の毒とは思いますが・・・。

東京マラソンを楽しみしていた皆さんへ。