1964年の開館から53年が経つ「愛知県体育館」。アントニオ猪木がアンドレ・ザ・ジャイアントに歴史的勝利を収めた舞台としても有名な“県体”が、老朽化を理由に移転・新築されることはご存じのとおり。そしてついに今月2日、移転先が名城公園・北園に正式決定。名古屋の市民ランナーがザワザワしています。
日本経済新聞の報道によると、『愛知県体育館(名古屋市中区)の移転計画を巡り、県は2日、現在の名古屋城二の丸から北に約800メートルの名城公園北園内にある野球場への移転を正式に決めた』とのこと。約1万人規模の体育館を想定しているそうです。
今年度中に基本計画をまとめ、2026年アジア競技大会には間に合わせる予定。逆算すると、工事は早くて来年中には始まるのでしょうか。ここで浮上するのが「ジョギングコースはどうなるの?」ということ。
建設予定地はジョギングコースの内側。当然、工事車両がひっきりなしに横断することになるため、おそらくコースのうち数カ所が通行止めで分断されると予想されます。あるいは一部が封鎖エリアに入ってしまう可能性も。
工事がどれぐらいの規模(面積)に及ぶかにもよりますが、少なくともこれまでどおりきれいな周回(1.3km)とはいかず、回避しつつ走らざるをえないでしょう。
工事期間だけではなく、オープン後も気になります。コンサート、大相撲、スポーツ大会のたびに万単位の人がコース上を行き交うわけで、今以上に大きな危険(一般来園者との接触などのトラブル)が伴います。
横断多発箇所ではスピードを落とすなど、ランナー側の配慮がますます求められるでしょう。あるいはペース走やスピード練習は不可能になり、「ナゴヤランナーの中心地」というイメージが崩れる恐れも。
ただ、よく考えたらなにも名城公園じゃなければ走れないことはないわけで。ほんの数キロ北に位置する庄内緑地などに練習の拠点を移せばいいだけの話。 むしろ人が増えすぎた名城公園にこだわる理由はありません。愛知県体育館の移転によってジョギングコースがどうなろうと、大方の市民ランナーは「どうでもいい」話なのかもしれませんね。