某都市型マラソン会場で見かけた違和感あふれる光景。

いまだに路上喫煙者が普通に町を歩いていることからもわかるとおり、タバコに関してはおよそ先進国とは呼べない受動喫煙地獄の日本。“心肺が命”のランナーにとって、けっして他人事ではありません。 kusai.jpg そもそも気道や肺へ直接的な影響を及ぼし、運動時の息切れ・呼吸困難などの症状を呈する(厚労省)タバコはランナーがもっとも忌み嫌う存在のはず。 ところが、ある都市型フルマラソンのスタート会場で見かけたのは、違和感ありありの常識を疑う光景でした。 下の写真中央、存在感たっぷりで陣取るグリーンのテント。遠目には更衣所かイベントブースに見えます。 kitsuen02.jpg 「なんだか楽しそうだな♪」と近づいてみると、かなり大型かつご立派な喫煙所でした。くっさっ!普通のイベント会場ならまだ理解できますが、ここはマラソン大会の会場です。 kitsuenjo.jpg しかもランナーしか入場できない規制エリアで、応援や付き添いなど一般の方は入れません。 おそらく主催者やJTの言い分としては「野放しの喫煙を防ぐ」という建前かもしれません。それはよくわかります。所構わずタバコを吸う非常識な人間がランナーの中にもいるのは事実。 「いっそのことマナーの悪い喫煙ランナーを喫煙所に囲い込んじゃえ」という考えのほうが運営的には効率的なのかもしれません。 ただ、大多数を占める非喫煙ランナーが受動喫煙にさらされるリスクを考えると、やはり主催者には毅然とした態度で会場を「全面禁煙」にしてほしかった。 仮にも受動喫煙に晒されることが絶対にあってはならないマラソン大会の会場で、これほど立派な喫煙所を、よりによってランナーだけしかいない空間に堂々と設置するのはいかがなものでしょうか。 百歩譲ってボランティアの方がタバコを吸うためだとしても、ランナーが行き交う会場の真ん中にこれほど立派な喫煙所を設置する意味が理解できません。 地球上でもっとも受動喫煙を阻止しなければならない場所の一つ、マラソン大会会場にご立派な喫煙所がデンっと陣取っている光景・・・違和感をもったのは私だけでしょうか。