クマ出没の可能性は◯◯◯◯の量で決まる!
先日、愛知県より「冬眠前のツキノワグマ」への注意喚起が発表されました。トレランで山に入ることが多い方は、この秋のクマ出没傾向と予測をしっかり把握しておきましょう。
この時期、ツキノワグマは冬眠に備えて「食いだめ」するため、必死にエサを探し回ります。
クマにとっては生きるか死ぬかの問題なので、ときに人里近くまで下りてくることも。結果的に人間と遭遇する可能性が高まるわけですが、その出没頻度を予測できるキーワードがあります。
それはツキノワグマの主食である「ドングリ」。生息エリア内にドングリがたくさん実れば、クマはわざわざ体力を使いリスクを犯してまで人里には近づきません。
しかしドングリが不作の場合、代わりのものを探さなければならないため、行動範囲が拡大することに。つまり、登山道や人里近くにクマが出没する可能性は「ドングリの量」で決まるといえるのです。
愛知県が発表した今秋のドングリの実り予測は「並作」。ただし、「全県平均では並作であるものの、凶作となった調査地点が多く、地域によって豊凶のばらつきが多く」なっているとのこと。
さらには「ツキノワグマの行動圏が広くなり、エサを求めて人間の生活圏に出没する頻度が高まる可能性がある」と、注意を促しています。
・・・と言っている矢先、本日(23日)朝8時ごろ、豊田市内で地域住民がツキノワグマに襲われてケガをしたというニュースが飛び込んできました。ドクターヘリで病院に搬送されましたが、命に別状はないそうです。
■豊田市旭地区で地域住民がツキノワグマに襲われて怪我(愛知県)
<山に入るときの注意(愛知県環境部自然環境課)>
●ツキノワグマは、冬眠に備えてエネルギーを蓄えるため、主なエサとなるドングリを求めて森林内を移動します。これからのシーズンは、これまで以上に森林内でツキノワグマに出会う可能性がありますので、山に入る際には十分注意してください。
●キノコ狩りやハイキングなど、山に入る際は、ツキノワグマの出没情報に注意し、クマよけの鈴を携行するなど、クマと出会わない工夫をしてください。
●ツキノワグマを見かけた場合には、まず落ち着いて立ち止まり、ツキノワグマが立ち去るのを待つか、動きを観察しながら少しずつ後退して静かにその場を離れてください。
●ツキノワグマを見かけたときは、最寄りの市町村や県民事務所、警察などへ連絡してください。
■参考・引用:愛知県Webサイト「冬眠前のツキノワグマに注意してください」