南オーストラリア大学の「Sansom Health Research Institute」の研究によると、軽量ランニングシューズを体重が重いランナーが使用した場合、継続的な傷害を負う可能性が従来のランニングシューズに比べて3倍にのぼることがわかりました。
研究は、ランニング習慣を持つ61名のランナーにより、26週間にわたって行われました。実験では被験者を体重71kg以上と71kg未満の2グループに分け、全員が従来のランニングシューズとミニマリストシューズを着用して同程度のトレーニングを実施。
体重71kg以上のグループがミニマリストシューズを着用してトレーニングを行った結果、従来のランシュー着用時に比べて持続的な傷害を負う可能性が3倍にのぼることがわかりました。
これに対し、体重71kg未満のグループではミニマリストシューズによってパフォーマンスが向上した上、被験者の中に目立った故障も見られなかったということです。
体重71kg以上のランナーグループも、実はパフォーマンスに関しては概ねアップしていました。ミニマリストシューズを履けばパフォーマンスアップにつながることは明白なものの、体重が重いランナーには故障というリスクがつきまといます。
研究チームは「最高のランニングシューズの選択は、体重の程度によって決まる」ことを示唆。研究結果から得られたこの知見は、肥満(BMI)であるかどうかではなく、あくまでも「体重」に左右されます。
さらに共同研究者のジョン・バクレーリー教授は、「ミニマリストシューズを使用するための体重ガイドラインに従うことで、ランナーは不適切なシューズ選択から生ずる不必要な怪我を避けることができる」と述べています。
上記の研究からも分かるとおり、ミニマリストシューズは着用するランナーを選びます。体重の重いランナーは、ある程度体重を落としてから挑戦したほうがよさそうです(適正体重については各メーカーのガイドライン参照のこと)。
※ミニマリスト系シューズは各メーカーがガイドラインを設けている(はず)ので、購入・使用にあたっては必ず確認しましょう。逆に、ガイドラインを設けていないようなメーカーは避けたほうが無難です。
via:Heavier runners should avoid lightweight running shoes, say researchers(INQUIRER.NET)