知らない間に大きな進化を遂げていたGPSウォッチ。
およそ6年にわたり、数々のレースを共に戦ってくれたGPSウォッチがついに天寿をまっとう。新たな相棒を新調したところ、その機能性の進化ぶりに驚きました。
これまで使っていたGPSウォッチは、初代が10年ほど前に購入したGARMIN Forerunner 405。これはベゼルと呼ばれる金属部分にタッチして操作するタイプで、便利な反面、汗をかいたり雨天時は誤作動を起こしやすいのが欠点でした。
2代目がGARMIN Forerunner 310XT。当時ウルトラマラソンに出場することになり、バッテリーが8時間しか持たないForerunner 405では物足りず、急遽購入しました。
以来6年にわたって活躍してくれましたが、ここ最近は急にバッテリーが切れたりON・OFFを繰り返したりと挙動不審に。ついに耐えきれなくなり、3代目のGARMIN購入を決断しました。
先代の310XTはハイエンドモデルでしたが、ほとんどの機能は使わずじまい。ということで3代目の条件としては、「バッテリーが15時間以上持つ」こと、「見た目がスマート」なことぐらい。そんな条件に合致した中でもっともコストパフォーマンスに優れていたのがForeAthlete 230J(2016年発売)でした。
さて、ここからは230J固有の機能や使用レポートではなく、「GPSウォッチいま・むかし」というおおざっぱな視点で比較したいと思います。
●液晶の視認性が格段に向上
昔と今で違うところはいろいろありますが、何より液晶の美しさが格段に違う。晴天でも文字がくっきり見え、老眼の私でも瞬時に認識することができます。
●GPS信号の捕捉が速い
以前はGPS衛星をなかなか捕捉せずイライラしたものです。しかし今どきのGARMINは日本の真上に位置する準天頂衛星システム「みちびき」など最新鋭の衛星を複数捕捉するため、とにかく捕捉時間が短い。大げさではなく、初めて屋外でスイッチをONしたとき、瞬時にGPS信号をゲットしたのには驚きました。
ただし並行輸入品など、同じモデルでありながら補足可能な衛星が異なる場合があります。当然、捕捉までの時間も大きく異なるため注意が必要です。
●スマートウォッチとして使える
いかにもイマドキの機能がこれ。スマホとBluetoothで連動し、メールやアプリの通知がウォッチ上で確認できます。もちろんミュージックコントロールもバッチリ。
●軽くて薄くてスタイリッシュ
310XTは20時間稼働するバッテリーを搭載しているため、見た目にデカイ&重く、大げさではなくレース後は肩が痛くなったものです。その点、イマドキのGARMINは16時間稼働する(230J)にも関わらず、驚くほど薄くて軽くなりました。
●アプリをインストールして遊べる
Google Mapsやトレーニングアプリ、画面着せ替え(ウォッチフェイス)など、さまざまなアプリをインストールできる「connect IQ」に対応。
ただ、現在は一時期のAndroidアプリのようにほとんどのアプリが日本語に対応していません。わけのわからない作者もいて、ダウンロードしても動かない場合も。これについては今後に期待といったところでしょうか。
●瞬間ペースがそこそこ正確
リアルタイムのペースが表示される機能は一昔前のモデルでもありましたが、その正確性は現在の比ではありません。これも日本を真上から捉える「みちびき」のおかげ。レース時のペースメイクに力を発揮します。