脱・都市型マラソン!隠れた名大会を探す楽しみ。
第1回東京マラソン(2017年)以降に激増した、いわゆる新興「都市型マラソン」と呼ばれる大規模市民マラソン。いくつか参加した経験のある方、ふと「景色が違うだけでどこも同じ」だと感じたことはありませんか?
万単位の参加者をさばくにはある程度システマティックにならざるを得ません。そのことが都市型大規模マラソンの“金太郎飴”状態に拍車をかけているような気がします。
とってつけた「おもてなし」は参加者に見透かされています。運営側と地域が一体となった大会のホスピタリティは、そうそう簡単に築けるものではありません。
とはいえ都市型大規模マラソンの人気は衰える気配がないのも事実。その一方で、日経新聞が報じている通り長い歴史に幕を下ろす地方の老舗大会もあり、寂しい限りです。
こうした、大規模大会に隠れがちな昔ながらの大会にこそ「マラソン大会」本来の魅力がある…じつは数年前からそんなふうに感じていて、あえてここ最近は新興都市型大規模マラソンのエントリーから遠ざかっています(当たらないし…)。
それは新興都市型大会がつまらないとかダメだとかそういうことでは決してなく、現在の“ランニングブーム”以前からがんばってきた老舗大会に今後もなんとか生き抜いてほしいという思いがあるからに他なりません。
こうした記事をアップすると、必ず「都市型だけど◯◯マラソンはよかったよ」と個別の大会を引き合いに出す方が現れますが、何度も言うように「昔ながらの大会や規模の小さな大会にも、すばらしい大会がたくさんある」ことを(とくにビギナーの方に対して)知っていただきたい…ということが趣旨なので、個別の大会評をするつもりはありません。
さて、ランナー人口は減少傾向に転じています。ここ10年で激増した新興都市型マラソンの淘汰も、早ければ数年内に始まるのではないでしょうか。その淘汰の波にブーム以前から愛されてきた中小の老舗大会が、どうか巻き込まれないでほしいと願うばかりです。