2013しまだ大井川マラソンvol.2<噂の大エイド>篇。

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増加する一方のマラソン大会。いつか“ブーム”が沈静化したとき淘汰されず生き残るのは、しっかりと「市民ランナーに目線が向いた大会」であってほしいと願うばかりです。「しまだ大井川マラソン」は、10年後も50年後も続いてほしいと思わせる大会でした。 

真にランナーに目線が向いた大会は、会場を訪れるだけで不思議とその温かさが伝わってくるものです。 おそらく走ったこともないであろう代理店の敏腕プランナーがドヤ顔でプレゼンしたんだろうなと思わせる、参加者が誰も求めていない見かけだけの派手な演出に金をかけ、肝心の「市民ランナーの想い」には目もくれない大会も存在する昨今。

 

しまだ大井川マラソンには、そんな大会とは一線を画す(いい意味で)昔ながらの「おらが町のマラソン大会」といった趣を残す、ほのぼのとしたムードが漂っていました。 その最大の特徴といえば、やはり33km地点の「大エイドステーション」です。「飲食でもてなす」というシンプルな企画ながら、確実にランナーから好評を得ている大エイド。

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じつは、それほど期待していませんでした。「エイドでおもてなし」を掲げる大会は多く、各大会それなりに満足させる内容ではあるものの、あくまでも「マラソン大会のエイドという枠内」での飲食の提供にとどまっているのが常だったからです。 もちろんそれで構わないのですが、しまだ大井川マラソンの大エイドは想像を飛び越えていました。まず提供されているメニューが多い。

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牛串焼、焼きそば、おにぎり、おでん、チキンラーメン、フライドポテト、まぐろ親子飯、具だくさん島田汁、かっぱ巻き、煮物、焼肉、鶏の唐揚げ、チョコクッキー、まんじゅう、ガーリックトースト、コーンスープ、いなり寿司、みかん、バナナ、レーズン、和洋菓子、アイスコーヒー、コーラ、ノンアルコールビールなどなど。

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ただ、提供メニューが多い大会は他にもあります。大井川マラソンの(いい意味で)“非常識”なところは、そのほとんどがごく普通に「レギューラーサイズ」で提供されていること。

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たとえば牛串焼は大きな肉片が5枚も刺さっていて、普通に買ったら1000円ぐらいしそうなシロモノ。渡された瞬間、肉が焼ける香ばしいニオイに戦意喪失。

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おまけに大エイドのお姉様方の呼び込みがすさまじい。それはまるで、家路を急いでいる仕事帰りのネオン街に似ています。「ちょっとだけ」のつもりで立ち寄ったら最後、いつの間にやらはしご酒・・・

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冗談抜きであの大エイドを突破できる選手はいるのでしょうか。私は「レースでファンランはあり得ない」主義ですが、しまだ大井川マラソンだけは例外指定しようと思います。 もちろん大井川は記録狙いにもぴったりの優良コース。しかし競技に集中するためには最初から「大エイドは存在しないもの」として素通りする強靭な精神力が必要となります。

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私にはそんな強い心は持ち合わせていませんので、次回は最初から大エイド目的で走ると決めました。全メニュー制覇めざしてがんばります。 ※vol.3<救護テント>篇につづく。