第35回 読売犬山ハーフマラソンを実走取材してきました。2年ぶり5回目の参加となるこの大会。今回はハーフではなく、初めて10kmの部に出場。寒風吹きすさぶなか、久々のレースを楽しんできました。
前回(2012年)大会より一般ハーフの部がレベル別に「豪傑」「猛者」「つわもの」「初陣」の5つに分けられ、運営面の見直しも行われたと聞いていました。 昨年は出場できなかったので、今回が“新生・犬山ハーフ”初体験となります。
運営面で変わった一番のポイントは「荷物預かり」ができたこと。
この大会には2010年以前は荷物預りがなく、とても気になっていました。その理由は、犬山市が愛知県有数の観光都市だからに他なりません。 つまり、全国からお客様を迎えられる地域的なアドバンテージを持っているにもかかわらず、「荷物預かり無し=遠方からのランナーを無視」していることに地元民として歯がゆさを感じていたのです(以前の名古屋シティも同様でした)。
国内のハーフマラソンの代表格である「仙台ハーフ」や「丸亀国際」といった「全国区」になるための第一歩として、「荷物預かり」はどうしても必要だと思っていました。 もともと犬山ハーフは実業団選手や箱根駅伝出場クラスの大学生などが多数参加するレベルの高い大会。過去には藤原新選手(拓殖大学時代)や野口みずき選手をはじめ、そうそうたるランナーが犬山路を駆けぬけました。
「大手新聞社主催」「硬派な競技性」「開催地の観光資源が充実している」といった点で、愛知県内の大会の中ではもっとも大きな可能性を秘めていると思います。
いったい何の可能性かというと、愛知県初の「都市型市民フルマラソン(自治体主導の大型大会)」の可能性です。 もちろん私の妄想に過ぎませんが、犬山市よりも規模の小さな地方都市がフルマラソン大会を成功させている現状から見て、犬山市にやれないことはないでしょう(会場・コースを根本的に見直す必要はありますが)。
盛り上がるランニングムーブメントの中にあって、なぜか市民フルマラソン開催数(自治体主導の男女が参加できる大会)がゼロの愛知県。 そんな“汚名”を返上するべく立ち上がるのはどの自治体でしょうか。
犬山市と読売新聞さんにはなんとかがんばっていただきたい。静岡駿府マラソン(ハーフ)もフルマラソン化されることですし、いかがでしょう?愛知県警様には寛大なご配慮をお願いしたいものです。 明日はvol.2「レース」篇をお届けします。