スタート時点で気温17.5度。マラソンを走るにはかなりの「高温」ですが、風が吹いていたのでそれほど暑くは感じませんでした。開会セレモニーでは中学生の合唱やゲストランナー紹介のほか、国内外の災害被害者のために黙祷が捧げられました。そして定刻9時、第1回 神戸マラソンの号砲が高らかに打ち鳴らされました。
神戸市役所前をスタートし、右手にそごうを見つつすぐに左折してあとは延々と東へ走ります。
コース沿道には二重三重の人垣が。都会を駆け抜ける爽快感は、都市型マラソンならではの魅力です。
本来の定員より数千人多い影響でしょうか、とくに序盤は選手渋滞がひどくてなかなか思うようにペースを刻めませんでした。ということで最初の3kmは24分もかかってしまいました。
5kmを過ぎても依然として選手密度は高め。しかしなんとか自分のペース(4分40~50秒ぐらい)を維持できるようになりました。
6km地点過ぎ。長田駅前にそびえ立つ鉄人28号を撮影しようとカメラを身構えながら走ったものの見当たらず!もっと詳細に場所をリサーチしておくべきでした。 長田駅を越えたあたりから山陰本線沿いを走ります。ここは走路が狭くてやや走りにくかったものの、沿道の応援がすごくてびっくり。声援のおかげで疲れを感じることなく、気がつけば10km地点に到達していました。
ちょうど国道2号へ出たため、道幅が広がり視界も開けました。すぐ右手にはクォーターの部のフィニッシュ地点である須磨浦公園が。そして左手には源平合戦でおなじみの須磨の海が広がっていました。 海には漁船が集結し、大漁旗を掲げての盛大な応援。海の男たちの粋なはからいに涙が出そうになりました。
と、ここで君原健二さんに遭遇!君原さんはメキシコ五輪のマラソンで銀メダルを獲得した偉大な方。しばらく(勝手に)並走させていただきました。
その後も快調に飛ばし、15km地点で3時間30分のペースランナーを発見。やっと追いつきました。ちょうど前方に折り返し地点の明石海峡大橋が見えてきてテンションもアップ!
それ以降は「景色を楽しみながら走る」という方針を変え、「何も考えずただ走るマシンになってペースランナーに付いていく」ことに徹しました。私の鼻息が首筋に吹きかかるぐらい激しく密着。 離されまいという気持ちが強すぎて、何度か接触してしまいました。めちゃくちゃ迷惑でしたね。ごめんなさい・・・。
ペースランナーの背後に付くというのは想像以上に困難なのです。というのも、同じことを考えている選手が他にもたくさんいるため、かなりの大集団となってしまうから。 集団の一番後方に付いて行けばいいのですが、私の場合、ペースランナーの背中に書かれた「3時間30分」という文字が視界に入っていないと心が折れると思い、あえて密着させていただきました。
とにかくペースランナーから離れない。離されないこと。「マシンだ、お前はただ走るマシンになるのだ!」と心の中で何度もつぶやき、視界の隅に見える須磨の海もシャットアウトして集中しました。 やがてハーフ地点到達。脚はまだまだ元気。生涯4度目のサブ3.5達成に向け、いざ!後半戦・・・・は、あさって24日にお届けします。 vol.3<レース後半篇>につづく。